【東京五輪】「心のモヤモヤが後悔につながる」 南スーダン選手 前橋市で長期合宿も胸中複雑

先行きは不透明だ

開催か、中止か…。群馬・前橋市では東京五輪・パラリンピックに参加する南スーダンの陸上選手4人とコーチ1人の5人が合宿を続ける中、先行きが不透明な状況に不安を募らせている。同国選手団は一昨年11月に来日。当初は大会が実施される昨年までの予定だったが、新型コロナ禍による1年延期に伴って合宿も延長された。

費用面などの課題をクリアして現在は週5日のトレーニングに励み、競技会にも出場している。同国の選手らは、IOCが開催へ突き進む一方で日本国民の多数が中止を求める現状をどう受け止めているのか。前橋市スポーツ課の担当者は「当然、この状況を認識しているようだが、そこは自分たちがコントロールできる部分ではないので練習に集中しようと。心のモヤモヤが本番の後悔につながると話している」と明かした。

もちろん、支援する側も気が気ではない。地元関係者は「(五輪開催可否を)決定する側も簡単ではないことは理解しているが、宙ぶらりんな状態ではある」。まだしばらくは落ち着かない日々が続きそうだ。

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