新潟県上越市の上越妙高駅周辺エリアに8月めどに新潟県内初の屋内外型ローカル5Gラボの環境施設を整備

左から、東日本電信電話株式会社の飯塚智新潟支店長、株式会社丸互の前川秀樹代表取締役社長、上越市の村山秀幸市長

株式会社丸互(新潟県上越市)を代表とした「スマートテレワーク・ローカル5Gラボ@上越妙高」推進プロジェジェクトの記者会見が27日、新潟県上越市の丸互で開かれ、8月をめどに上越妙高駅周辺エリアに超高速ネットワークに接続された国内でも珍しい屋内外型ローカル5Gラボの環境施設を整備すると発表した。産学官のプロジェクトで、ローカル5Gは新潟県では新潟市に次いで2番目の事例で、屋外のローカル5Gでは新潟県内初という。

ローカル5Gとは通信事業者ではない企業や自治体が、一部のエリアまたは建物・敷地内に専用の5Gネットワークを構築する方法で、運用するには無線局の免許を取得する必要があるが、2019年に申請受付が始まり、2020年から実際に利用されている。

プロジェクトのメンバーは、丸互のほか、東日本電信電話株式会社(東京都)、株式会社飛田観光開発(新潟県上越市)、株式会社北信越地域資源研究所(新潟県上越市)、上越市、国立大学法人新潟大学(新潟市)、株式会社アイ・シー・オー(新潟市)、クラスメソッド株式会社(東京都)、株式会社TOSYS(長野県)の9団体。

このプロジェクトは若者が希望するようなスタートアップ企業を誘致することで若い世代の人口流出に歯止めをかけるのが狙い。豊かな自然が強みの上越妙高エリアで働くことで、生活の質の向上に価値を見出してもらう。

具体的には、サテライトオフィスやコワーキングスペースなどの屋内5Gラボはエンジョイプラザ2階に、サテライトオフィスやスタートアップ支援拠点はコンテナ型商業施設のフルサットに、屋外5Gラボゾーンは釜蓋遺跡公園に設置する。

丸互の前川秀樹代表取締役社長は「当社はIT事業を持っていることもあるが、地域発展や地域に根差した経営が理念であり、NTTさんから声がかかった。利益が出るような事業ではないが、地域に貢献したい」と話した。

また、上越妙高駅周辺エリアに展開する理由として、前川社長は「新幹線で東京から2時間の駅があり、インターチェンジから車で5分の距離、30分で直江津港に行けるなど日本でも有数のアクセスがいい場所だ」と話した。

東日本電信電話の飯塚支店長は「画期的な勇気あるプロジェクトだ。当社は通信環境で下支えしたい」と話した。

村山市長は「ビジネス拠点ができ、企業誘致もできる。可能性は非常に大きい。地域の発展につなげていきたい」と話した。

記者会見の様子

© にいがた経済新聞