SKE48・石川花音卒業インタビュー「アイドルになって本当に良かったです」

SKEを卒業する石川花音(2021 Zest,Inc.)

アイドルグループ「SKE48」の石川花音(23)が31日でグループを卒業する。神奈川県のフェリス女学院に通いながら名古屋でSKE48として活動するなど学業とアイドル活動を両立させてきた努力はファンにも認められていた。アイドルラストインタビューで語った石川のグループへの思いとは――。

――フェリス女学院在学中にSKE48の9期生オーディションを受けた
石川 もともと芸能活動に興味があったんですが親に反対されていてなかなかできなかったんです。20歳を超えたら親の承諾がなくてもオーディションが受けられる。ちょうどSKE48がメンバー募集をしていたので受けました。テレビ局でアルバイトをしていたんですが、自分が関わっていた番組にSKE48を卒業された柴田阿弥さんが出演されていて「すごいな」と思っていたんです。AKB48選抜総選挙も見ていたのでSKE48に興味を持っていました。

――大学とアイドル活動の両立はたいへんだった

石川 1、2年生のときに頑張って単位を取っていたので、それがなかったら両立は難しかったですね。始発で名古屋駅まで行ってそこから高速バスで横浜へ移動。電車に乗って学校へ。午後6時ころにゼミが終わった後、マックやファミレスで時間を潰して夜行バスで朝、名古屋に帰ってきたりしてました。当時は研究生だったので公演に出演するためにいろいろなポジションを覚えきゃいけない。卒論がかぶったりした時期はたいへんでした。

――つらくはなかった?

石川 表現したり、踊ったり、音楽をやったりすることが好きなのでステージに立てるのはめちゃめちゃうれしかったし、自分のサイリウムを振ってくれるファンの人が増えたりするのを見るとうれしかったですね。忙しい方が好きなんですよ。正直、両立はたいへんだけど別に嫌だとは思ってなかったです。逆にお仕事がなくて家に引きこもっていると「私何やっているんだろう」と…。(コロナ禍の影響で)忙しくないときの方が辛かったです。ずっと家にいてどうしようという感じでした。

――思い出に残っていることは

石川 私は千葉県出身なんですが3月に千葉の幕張で大場美奈さんといっしょに愛知県の魅力を発信するトークショーをやらせていただいたんです。地元でお仕事するという夢がかなったのでうれしかったですね。父も見に来てくれました。

――卒業を決めたのは

石川 SKE48に入ってきたときから年齢も上の方だし、親には就職してほしいと言われていました。親に頼っている部分もあるので将来のことを考えなきゃいけない。もうちょっとやりたかったなという思いもありつつ、自分の立ち位置とか年齢も考えてずっと頭がグルグルしてました。

――卒業後は

石川 関東で1人暮らしをします。今は親に頼っている部分もあるので普通に会社員として働いて自立して、そのうえでいつか自分のやりたいことができたらいいなと思います。

――先輩の須田亜香里の大ファンでもあった

石川 総選挙やテレビで活躍されている姿を見てSKE48に入る前から気になる存在だったんですけどメンバーになって関われば関わるほど素敵な人だなって思って気付いたらファンになっていました。卒業することを伝えたときに「卒業公演に一緒に出ていただきたいです」とお願いして26日の最後のステージに出ていただきました。私がSKE48に興味を持つきっかけが須田亜香里さんと柴田阿弥さんだったのでお二人が所属していたチームEに昇格できたのはうれしかったです。

――約2年半のアイドル活動を振り返って

石川 普通に生きていたら自分のことを応援してくれる人や見てくれる人はそんなにたくさんはいない。SKE48のメンバーになったことでいろんな人が自分のことを見て応援してくれました。最後のトーク会イベントで「出会えて良かったよ」とか「最高の推しでした」という言葉を聞けたときはめちゃめちゃうれしかったです。「アイドルはファンのみんなに元気を与えないと」と思っていましたけど私がみんなから元気をもらいました。やりきったかどうかはわからないけど、でも本当に楽しかったです。

――SKE48に入って良かった

石川 はい。アイドルになって、SKE48に入って本当に良かったです。大好きな先輩、同期、後輩のメンバーと過ごした何気ない日常も楽しかったし、ファンのみんなと出会えたのも素敵な思い出です。卒業してもずっとSKE48を応援していきます。

☆いしかわ・かのん 1997年12月19日生まれ。身長163センチ。千葉県出身。18年12月にSKE48第9期生オーディションに合格。20年10月にチームEに昇格。ニックネームは「きゃのんてぃ」。

© 株式会社東京スポーツ新聞社