元活水吹奏楽団総監督 藤重佳久さん著書「ブラバン日記」出版 指導や練習に役立つヒント満載

「吹奏楽のカリスマ 藤重先生のブラバン日記」の表紙

 活水学院(長崎市)で吹奏楽団総監督を務めた藤重佳久さん(66)の著書「吹奏楽のカリスマ 藤重先生のブラバン日記」(学研プラス)が刊行された。吹奏楽の指導や練習に役立つヒントが満載の一冊となっている。
 藤重さんは福岡県久留米市生まれ。武蔵野音楽大卒。プロとして活動後、音楽教諭として勤めた精華女子高(福岡市)吹奏楽部を全国トップレベルの強豪校に育てた。2015年、活水学院吹奏楽団総監督に就任。無名だった活水中・高吹奏楽部は18、19年の2年連続で全日本マーチングコンテストの金賞に選ばれ、19年は全日本吹奏楽コンクールとのダブル出場という県勢初の成果も残した。
 今年3月に同学院を退職。現在は大村市の部活動指導員(非常勤)として、市内の中学校などで吹奏楽を指導している。
 著書は3部構成。第1部では、同部の日々の練習を記録した昨年5月から今年1月までのブログの内容を掲載。新型コロナ禍で制限を受けながらも、熱心にレッスンに取り組む生徒の姿が細かく記されている。
 第2部では、指導者向けに効果的な練習方法やバンドの運営上必要なことについて▽反響や吸音を考えた練習場の確保▽メンバーの技術に合わせた選曲▽指揮者がトレーニングコーチを兼務する-などをアドバイス。第3部では、生い立ちから吹奏楽指導者として歩んだ自分史をまとめている。
 前書きには「指導の根本の理念は、生徒の個性豊かな能力をどのように引き出すかにかかっている」とつづっている。
 A5判、144ページ。1650円。

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