マリナーズ菊池雄星が今季3勝目&渡米後最長6戦連続QS 米メディア「今年はブレイクシーズン」

マリナーズ菊池雄星(ロイター=USA TODAY Sports)

いよいよ「ブレイク」の時を迎えたようだ。マリナーズの菊池雄星投手(29)が30日(日本時間31日)、本拠地のレンジャーズ戦に先発し、6回2/3を104球、3安打2失点で3勝目(2敗)をマーク。日本人左腕の快投を米メディアも激賞している。

思わず目を見張るような素晴らしい投球内容だった。序盤から最速98・5マイル(約158・5キロ)の速球をコンスタントに押し込み、レンジャーズ打線を翻弄。カットボール、チェンジアップ、スライダーと豊富な変化球も要所で組み込みながら5回まで無安打投球を続けた。

6回先頭のカルフーンにこの日初めて右前安打を許したものの無失点。続く7回にはギャロに2ランを浴びてリリーフにバトンを託したが、ベンチへ下がる際にはスタンドの地元ファンからはスタンディングオベーションが送られた。

この日でクオリティスタート(QS)は渡米後最長の6試合連続となり、今季登板10試合中8度目と安定感は相変わらず抜群だ。

MLB公式サイトでマリナーズ番記者を務めるダニエル・クラマー氏は同日掲載の記事で「菊池雄星が2018年のジェームス・パクストン以来となるシアトルの〝ノーノー〟を目指して達成するかのように思われたが、最終的には叶わなかった」とリポート。そして「2019年に4年5600万ドルの契約を結んで以来、今年はマリナーズが長い間思い描いてきた菊池のブレイクシーズンになりつつある。この2か月間はプレミアムなパフォーマンスにあふれていたが、日曜日(30日)のパフォーマンスはその中でも特に優れたもので、純粋な投球内容から見ても最高のものだったかもしれない」とも続け、左腕の投球内容を大絶賛している。

米スポーツ専門局「ESPN」など主要メディアも専属評論家らが、この日を含め今季の菊池の投球にはこぞって称賛の嵐を送っている。

マリナーズは菊池の快投でレンジャーズに4―2と勝利し、4連戦を〝スイープ〟。球団はもちろん地元シアトルの街全体が日本人左腕の今後の躍進に大きな期待を寄せている。

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