維新は保守でもリベラルでもなく「一般民」。日本維新の会・馬場伸幸幹事長に聞く!

選挙ドットコムでは、乙武洋匡氏をMCに迎え選挙や政治の情報をわかりやすくお伝えするYouTube番組「選挙ドットコムちゃんねる」を毎週更新中です。

今回は2020年2月16日に公開された対談の様子をご紹介。ゲストは日本維新の会・馬場伸幸(ばば・のぶゆき)幹事長です。日本維新の会の立ち位置や橋下徹氏との出会い、馬場幹事長が国会議員を志すまでのエピソード等について伺いました。

 

維新は「豪族」に対する「一般民」という立ち位置

乙武氏の最初の質問は維新の立ち位置について。馬場幹事長は「保守・リベラルという考え方で政治を分けるのは違うんじゃないかな」とし、「(保守かリベラルかと言われると)答えにくい」とやや困り顔。

改めて維新の立ち位置を問われると、自民党を「豪族」と表現し、維新の立ち位置を「豪族と一般民という分け方をした時の一般民側」だと持論を述べました。

ちなみに他の野党は豪族か一般民か?という質問には「豪族を目指していて中途半端」とバッサリ。

「身を切る改革」に代表される維新の特徴的な政策面について尋ねられると、馬場幹事長は身を切る改革は維新が万民の手足であるという姿勢を見せるためにしていることだと説明。納税者に一番メリットがある政策作りを意識しているそうです。

乙武氏は「親近感が湧くし、応援したくなる」と好意的なコメント。

 

橋下徹というデストロイヤー!?

橋下徹氏を中心とした初期の維新の会についてに話題が移ります。

維新の会は、2009年に大阪府議会の自民党会派から独立してスタートした会派でした。会派の初期メンバーは当時不議会議員だった松井一郎現大阪市長を含め6名。2010年に地域政党「大阪維新の会」が設立されました。馬場幹事長は当時堺市議会議員を務めており、大阪維新の会の結成時メンバーでもありました。

橋下氏について馬場幹事長は「橋下徹というデストロイヤー」とユニークな表現で笑いを誘います。初めて橋下氏に会ったときの印象は想像とかなり異なっていたようで、サングラスをかけた茶髪の弁護士としてテレビ番組に出演していた姿は「(役を)演じていたんだな」と感じたそうです。

 

政治家は、やりがいはあるけど楽しい仕事ではない

馬場幹事長は国会議員になるまでどんな道のりを歩んできたのでしょうか。

実は馬場幹事長は国会議員としては珍しい高卒議員(2018年の高卒国会議員はたった23名)。調理関係のサラリーマンを3年間経験した後、国会議員秘書、堺市議会議員を経て国会議員となりました。議員秘書になった理由は「社会勉強をしたかったから」で、当時はまだ21歳だったそうです。

それからずっと政治業界にいる馬場氏は、政界歴34年の大ベテラン。しかし乙武氏が「そんなに長くやっているということは、馬場幹事長は政治業界に向いているのでは?」と質問するとまさかの否定。「やりがいはあるけど楽しい仕事ではない」「身も心も削っている感じ」と政治家という仕事について説明。

また、国会議員になるまでは「色んな方に支えていただいて引っ張り上げていただいた、その恩返しがしたい」と周囲に対しても感謝の気持ちも示しました。

その後も幹事長というポジションならではの複雑な心情を吐露したり、不祥事対応の裏話について、維新所属・元所属の議員のプライベートについて笑顔で語る等、終始笑いの絶えない対談となりました。

 

馬場伸幸氏プロフィール

1965年大阪府生まれ。高卒後、3年間の民間経験を経て国会議員秘書として政界に足を踏み入れる。堺市議会議員を6期務め、現在衆議院議員を2期務める。大阪維新の会副代表、日本維新の会幹事長として活躍中。

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