【新型コロナ】神奈川県のワクチン接種 キャンセル対応、希望者にLINEで通知 7日から試行

定例会見に臨む黒岩知事=1日午後、県庁

 黒岩祐治知事は1日、新型コロナウイルスのワクチン接種でキャンセルが生じた場合、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用して希望者が代わりに接種できるシステムを導入すると発表した。全国の都道府県で初めての取り組みという。集団接種会場でのキャンセル分を対象に、一部地域で7日から試行的に開始する。

 キャンセルによって「余剰ワクチン」が発生した場合、事前登録した希望者に対してライン上で通知を送り、先着順で希望を受け付ける。米ファイザー製ワクチンは希釈後6時間以内に打つ必要があり、無駄を避ける狙い。

 独自に余剰ワクチンの活用ルールを設けている自治体もあり、対象地域は市町村側と調整中。地域は順次、拡大していきたい考えで、知事は「全国各地で当日の急なキャンセルにより、ワクチンを廃棄せざるを得ない事例が発生している。貴重なワクチンの廃棄を減らしたい」と述べた。

 利用は自治体が発行する接種券を持っている人が対象。県のライン公式アカウント「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」から事前登録する。

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