痛恨ドローの中日・与田監督 不服なのはリクエスト失敗より“貧打”

交流戦首位も悩みは尽きない

やはり貧打はいまだ解消していないようで…。

中日が勝利目前の9回に2点差を追いつかれ、2―2と痛恨の今季9度目となるドローに終わった。

2日のロッテ戦(バンテリン)で先発の小笠原が6回2安打無失点と好投を披露。ところが、2―0の9回に抑えの又吉が二死二、三塁のピンチを招くと、角中に中前打を浴びた。二走者の中村奨は一度は本塁タッチアウトと判定されたが、リプレー検証の結果、捕手・木下拓が走路をブロックしていたとしてコリジョンルールが適用され、2点目も生還が認められた。

与田監督は「我々としては故意にブロックしたとは全く思っていない。ジャッジメントなので受け入れざるを得ないが、野球というスポーツの流れの中でいけば、あれを故意にブロックしたという判断は、解釈の違いがある」と不服そうに漏らした。

それでも、ここまで8試合連続無失点だった又吉について与田監督は「それは打たれることもあるので、そこは責めるつもりは全くない」と信頼が揺らぐことはなかった。

問題なのは打線の方だ。3回は福田の先制適時二塁打、6回は代打・福留の適時打で2点こそ奪ったが、初回と4回は一死三塁、2回は無死一、二塁と再三の好機をつくりながら“あと1本”が出なかった。

前日1日のロッテ戦では先発の柳が1安打無失点で完封勝利を飾ったが、打線は8安打を放ちながら得点は初回の1点のみ。チーム関係者は「結局、交流戦で首位に立っているけど、あくまで12球団トップの(唯一、チーム防御率2点台を誇る)投手陣がめちゃくちゃ頑張っているからで、貧打は相変わらず解消されていない。打棒爆発の試合をどんどんつくって早く投手陣に借りを返していかないと交流戦での反撃ムードがブチ壊しになってしまうよ」と指摘する。

与田監督は「それ(貧打)はウチの課題だし、チャンスであと1本という展開がね…。それはもう結果論というか、タラレバになってしまうので、また明日しっかり戦おうと思う」と必死に前を向くが、2日現在、中日は首位阪神に9ゲーム差をつけられての4位だけに、上位へ浮上するためには打線の奮起が不可欠だ。

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