小池都知事が〝菅首相化〟 同じ答弁の繰り返し…7月都議選に暗雲

もう追い風は期待できない!?

もう追い風は期待できない…。東京都議会で代表質問が2日に行われ、各会派が新型コロナウイルス対策や都政にまつわるさまざまな質問を小池百合子東京都知事にぶつけた。なかでも目立ったのが東京五輪・パラリンピックの中止もしくは再延期についてだ。

トップバッターで与党の「都民ファーストの会(都民ファ)」もオリ・パラ問題を取り上げた。無観客開催や再延期について国際オリンピック委員会(IOC)と組織委員会に検討を求めるべきではないか、また、批判されている代々木公園などのパブリックビューイングの見直しを問いただした(代々木公園は五輪では中止)。

しかし小池氏は「大会を成功に導くためには安全安心な環境を整えることが最優先。実効性のあるコロナ対策をすることが重要。(中略)関係機関と連携して安全安心な大会に向け、着実に準備してまいりたい」と真正面から答えなかった。

それだけではない。立憲民主党と日本共産党は大会の中止に言及。特に共産党は「『変異株の祭典』になりかねない」と迫った。しかし小池氏の答弁は、どちらに対しても都民ファへの答弁とほぼ同じ。菅義偉首相が国会で同じ内容ばかり答弁すると話題になったが、まさに小池氏が“スガ化”してしまったようだ。

「これでは都民ファは大変でしょうね」と話すのは永田町関係者だ。

「都議会の最大会派である都民ファですが、それは前回の都議選で“小池旋風”という追い風が吹いた結果。次の都議選は7月ですが、いまは風は吹いていない。起死回生の策が五輪の再延期だったと思うのですが…」

都民ファは再延期の選択肢も視野に入れるべきとの幹事長談話を発表しているが、「小池氏が会見で『再延期は難しい』と否定してしまいましたからね」(都政関係者)。

小池氏が“スガ化”してしまったいま、小池旋風など期待できそうもない。

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