シナトラは「マリリン・モンローの死は殺人と確信」伝記で〝一部始終〟が明らかに

20世紀の米国を代表する〝セックスシンボル〟だったマリリン・モンローの死について、同時代を生きた米歌手フランク・シナトラは殺人だと確信していたことが来週出版される伝記で分かった。

米芸能誌「ピープル」はシナトラのマネジャーだったトニー・オペディサーノ氏による著書「フランク・シナトラと私/イン・ザ・ウィー・スモール・アワーズ」の一部を紹介。それによると、晩年のシナトラはよく友人らとの思い出話をし、モンローもその一人だったという。

モンローは1962年8月4日、ロサンゼルスの自宅寝室で死亡しているところを発見された。死因は睡眠薬の過剰摂取とされたものの、当時から謀殺説がささやかれていた。

理由はモンローがケネディ大統領やその弟ロバート・ケネディ司法長官と不倫関係にあったこと。大統領選挙運動を支援したのがシナトラとも親交があったマフィアの大ボス、サム・ジアンカーナだったこと。また、その事実をFBI(米連邦捜査局)のフーバー長官が把握し、ケネディ氏に再三忠告していたことなどだ。

同書によると、シナトラはモンローを「美しく、おもしろい女性」だが、「男女の関係になってポイ捨てするには彼女は苦労人で、か弱過ぎる」と評した。そのため2人は「親しい友人だが恋愛関係はなかった」としている。

そんなことからケネディ兄弟との不倫についてもシナトラに打ち明け、「体の関係がなくなったとたん連絡が取れなくなった。なぜだか理解できない」と相談したという。

亡くなる前の週末、モンローはシナトラが共同所有するタホ湖のリゾート「キャル・ネバダ・ロッジ」で過ごしたことは分かっているが、一緒だった相手が元夫で米大リーグ・ヤンキースのスター選手ジョー・ディマジオだったことが同書で初めて明らかになった。

しかも2人は週明けに復縁したことを記者会見で発表する予定だったというのだ。

ところが、この会見を巡っては「モンローがケネディ兄弟との不倫の詳細を暴露するらしい」との噂が関係者の間で広がった。その結果、同書によると、シナトラはロバート・ケネディかマフィアが関与し、モンローは殺害されたことを確信したとしている。

同書はまた、シナトラが「彼女はまだジャック(ケネディ大統領)のことを愛していたから、兄弟との関係を話すはずはなかった」と言い切り、「もしあの会見が事前告知されていなかったら、彼女はもっと長生きしていたはずだ」と残念がったと記した。

© 株式会社東京スポーツ新聞社