【東京五輪】フランスのニュース専門放送局が中止を要求「大失敗のリスクがある」

仏高級紙も東京五輪の強行開催を猛批判

フランスのニュース専門放送局「LCI」が、新型コロナ禍での東京五輪について「大失敗のリスクがある」と強い警鐘を鳴らした。

同局は新型コロナ禍の深刻化により、開催中止を求める世論が日本で高まり続けている現状を指摘。「東京五輪についての激論がずっと繰り広げられている。最新の世論調査でも日本人の80%以上がこの夏のイベントに反対しており、国際オリンピック委員会(IOC)に反対している」と世論の反対が依然として高いと分析した。

東京五輪を巡っては世界各国から数万人規模の大会関係者が来日するため、感染爆発や未知の変異種の発生など多くの懸念が出ている。さらに3日には政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が、東京五輪で感染が発生した場合に「医療制度や検査体制が非常に脆弱な発展途上国に(ウイルスが)わたる可能性がある」と言及。選手をはじめ大会関係者が日本で感染し、大会後に各国へ帰国した際に感染を広げる危険性を指摘した。

こうした現状から同局は「東京五輪は大失敗のリスクがある。キャンセルした方が賢明だ」とそのリスクの大きさから中止を強く要請した。

IOCや大会組織委員会は開催強行へ〝1億総玉砕モード〟に突入しているが、相次ぐ中止への警告にもはや耳を傾けることはないのか…。

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