西武・内海から劇的アーチの巨人・炭谷 「いろいろな思いあった」登場曲に敬意込めた

内海から今季1号を放った炭谷

〝銀仁朗流〟の演出で思いを伝えた。巨人の炭谷銀仁朗捕手(33)が3日の西武戦(東京ドーム)に「8番・捕手」で先発出場し、2回に今季1号の2ランを放った。

相手先発は、自身がFA移籍で巨人に加入した際に人的補償として西武入りした内海。左腕はこの日が移籍後初となる古巣相手の登板ということもあり、炭谷は内海が巨人時代に使用していたPRIDEのテーマ曲を流して打席に立った。

ドラマは続く。内海の投じた初球、137キロ直球を力強く振り抜くと、打球は右翼スタンドへ一直線。因縁ある投手からの一発で、東京ドームを大いに沸かせた。

FA戦士と人的補償という間柄であるがゆえに、炭谷は複雑な心境を抱き続けていた。「僕がFAで(巨人に)来た時に人的(補償)という形で(内海が)西武に行って、僕自身いろいろな思いがありました」

そんな思いを持っていたからこそ、この日の演出を通して、内海へのメッセージを届けた。「内海さんが西武に行ってから東京ドームで初先発。いろいろな思いがあったので、(内海が)使っていた登場曲を1打席目だけ使わせてくださいと(球団に伝えて)かけさせてもらった」と、PRIDEのテーマ曲を流した経緯を説明した。

試合は引き分けに終わったものの、好リードで先発のサンチェスは6回途中1失点。好守で存在感を発揮した。いぶし〝銀〟の活躍で、今後もチームを救い続ける。

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