特Aのコメ「なつほのか」の田植え 長崎県内各地で始まる

「なつほのか」の田植えをする生産者=松浦市今福町木場免

 日本穀物検定協会が実施した2020年産のコメの食味ランキングで、最高評価の「特A」に認定された長崎県産「なつほのか」の田植えが県内各地で始まっている。
 なつほのかは鹿児島県で開発され、16年度に本県の奨励品種に採用された。県内で主力の「ヒノヒカリ」に比べて収量が多く、高温でも品質が低下しにくいのが特長。食味ランキングでは香りや味、粘りなど6項目の審査があり、初登場で特Aと認められた。
 安定生産が期待できることから、県はヒノヒカリに代わる将来の主力品種として注目している。生産者にヒノヒカリからの転換を勧めており、作付面積は19年590ヘクタール、20年1279ヘクタールと順調に拡大。今年は約1700ヘクタールを見込んでいる。
 松浦市今福町木場免では3日、農事組合法人「清流の里 木場」の組合員らが1.2ヘクタールで田植えをした。代表理事の太田黒正司さん(71)は「高評価をいただいたのは生産者としてうれしい。作付面積の拡大は今後さらに加速していくのではないか」と話した。

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