長崎市内の飲食店 時短解除へ 県、佐世保のコロナ感染増を警戒

 長崎県は3日、新型コロナウイルスの感染拡大防止で、長崎市内の飲食店などに要請している営業時間短縮について、期限の7日までで解除する方針を固めた。同市の新規感染者が減少しているためで、4日の対策本部会議で正式決定する。一方、佐世保市では飲食店でクラスター(感染者集団)が発生するなど感染者が微増傾向にあり、県は警戒を強めている。
 長崎市の直近1週間の新規感染者は計20人。5月4日には1日当たり過去最多の55人の感染が公表されたが、21日以降は1桁で推移し、31日には約1カ月半ぶりにゼロとなった。同市を中心とする長崎医療圏の病床使用率も6月2日時点で3割を切っている。
 中村法道知事は4月28日から5月11日まで、同市内の飲食店や遊興施設に営業時間を午後8時(酒類提供は同7時)までに短縮するよう要請。その後、対象に運動施設や遊技場などを加えて要請を31日まで延長し、さらに6月7日まで再延長していた。
 一方、佐世保市では直近1週間の新規感染者が計41人に上る。県内では従来株より感染力が強いとされる英国由来の変異株にほぼ置き換わったとみられ、県は感染の再拡大を招かないよう警戒を強めている。

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