ペレス、トラブルを抱え薄氷の勝利「リタイア寸前。最後の2周は本当に大変だった」レッドブル・ホンダ/F1第6戦

 2021年F1アゼルバイジャンGP決勝で、レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは移籍後初の優勝を飾った。

 6番グリッドからスタート、1周目に4番手、7周目には3番手に上がり、ピットストップを利用してルイス・ハミルトン(メルセデス)の前に出て、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の後ろを走行。フェルスタッペンがタイヤトラブルでリタイアした後、赤旗後のリスタートをうまく決めてトップのポジションを守って優勝した。

 ペレスはチェッカーフラッグを受けた後、すぐにマシンをとめた。チーム代表クリスチャン・ホーナーは、ペレス車にハイドロリックプレッシャー低下の問題が起きており、完走できるのかどうか本当に心配していたと明かした。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が優勝

■レッドブル・レーシング・ホンダ
セルジオ・ペレス 決勝=1位
 バクーが大好きだよ! レッドブルでの最初の勝利を飾ることができて最高の気分だ。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。僕にシートと大きなチャンスを与えてくれた(レッドブル社創業者のディートリッヒ・)マテシッツ氏に感謝したい。

 マックスのリタイアは残念だった。彼は優勝に値する走りをしていたし、チームでワンツーを達成できたら、どんなにうれしかっただろう。

 ジェットコースターのようなクレイジーなレースだった。最初のラップから全開でプッシュしたよ。ルイスが後ろからプレッシャーをかけ続けていたから、息をつく暇もなかった。本当に難しい状況だったが、集中し続けた。

 すべてが完璧に進んでいたが、最後のリスタートではグリップがなかった。でも残り2周で勝利を失うわけにはいかないと思い、ターン1に向かってできる限りブレーキングを遅らせた。そしたらルイスがロックアップしてランオフに直進するのが見えた。僕たちは限界ぎりぎりのところで戦っていること、すごいスピードで勝負をしていることを示す出来事だと思う。

 ルイスは気の毒だった。あんなことが起きるなんて、本当に辛いことだ。誰もがミスの可能性にさらされながらレースをしているんだ。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP リスタート時のセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

 今日のこの結果を喜びたい。ペースがとてもよく、マシンのレースパフォーマンスは素晴らしかった。
 これからも努力し続け、毎週末ベストを尽くしていく。まだ6戦が終わったにすぎない。僕にはさらに向上の余地がある。マックスやチームとの関係はとてもうまくいっている。これから長いシーズンを戦っていくことになる。

(レース後の会見でトラブルについて聞かれ)リタイアする寸前だった。でも幸い、走り切ることができた。チェッカーフラッグを受けるまで、とても苦労した。

 チームから、基本的にウィービングしないように言われた。つまりリスタートに向けてタイヤを温めることができなかったんだ。なんとか最後まで走り切りたいと思った。残り2周で、トップに立っていたんだからね。だから、スタートをうまく決めたことはとても重要だった。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)の優勝を祝うチーム

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