【安田記念】2着グランに馬匠渡辺「負けるかもという想定はあった」

川田と手が合ったダノンキングリー

【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」 安田記念】

渡辺 今日はまずグランアレグリアの2着惜敗から振り返りたいな。もしかしたら負けるかもしれない、という想定はあったんだよな。

柏木 中2週というローテは初めてでしたが、それ以上にヴィクトリアマイルからの出走というのがポイントでしょうか。延べ26頭を数えますが、ウオッカが2勝(08、09年)した以外は勝っていません。やはりマイルを走ると上がり目がないというか、1分31秒0で走った後ですし、少しデキ落ちがあったのでは。

渡辺 行きっぷりもあまり良くなかったし、3角あたりでおっつけていた。目に見えない部分で前走の影響があったのかもしれない。

柏木 パドックでチョコチョコするような感じはいつものことみたいですが、昨年2着に敗れたアーモンドアイもそうでしたね。

渡辺 とはいえアタマ差で上がりは32秒9。スーパーホースらしさは十分に見せてもらったと思う。勝ったダノンキングリーに話を移そう。

柏木 私は皐月賞もダービーも本命にした馬です。今日のパドックを見て非常にいい雰囲気だと感じました。もともと、力はある馬ですし、川田ジョッキーとも手が合いました。インディチャンプの後ろあたりでうまく運んでいましたね。

渡辺 今回は7か月ぶりの実戦だが、毎週南馬場のトラックで調教を見て動きは文句なし。当週の調教採点も7点だった。はまった感も多少はあるにせよ、状態の良さも含めて恐れ入った。

柏木 以前からマイルも合いそうな感じでしたし、鞍上もトップジョッキーですから追わせると違いますね。

渡辺 シュネルマイスターもポテンシャルは素晴らしい。54キロの恩恵はあっただろうが、NHKマイルCからのローテで3着。3歳でまだ5戦目というキャリアを考えれば今後が楽しみだよ。

柏木 インディチャンプは4着までですか。音無厩舎が坂路調教で先着すると、まず走るパターンなのですが…。今回はややシャープさに欠けるシルエットだったかもしれません。

渡辺 流れも仕掛けのタイミングもドンピシャで勝ちパターンだった。もうワンパンチ欲しい感じだったが、インディらしいとも言えるな。

柏木 今日のサリオスには迫力があまり感じられませんでしたね。

渡辺 少し不利はあったが、あんなことで止まったのは中身の問題なのかな。今後に課題を残したよ。5着のトーラスジェミニはうまく流れに乗って上出来の内容。6着のカデナはしまい勝負ならこのぐらい走っていい馬だ。

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