東京五輪の自転車競技トラック種目代表内定選手の会見が9日、オンラインで行われた。小林優香(27=福岡)は、昨年東京五輪の一年の延期が決まった後、精神的に落ち込み、練習に参加できない時期もあった。当時を振り返りつつ、今の燃える思いを明らかにした。
「延期が決まって、あと一年しっかり頑張らないと、と頭の中ではわかってても体がついてこなかった。代表辞退をコーチに相談した」
育ててくれたブノワ・ベトゥ短距離コーチに苦渋の相談をした。だがそんな苦悩の最中、昨年11月に前橋競輪場で「全日本自転車競技選手権(トラック)」が行われた。練習不足もあり結果は出なかったが「悔しいと思えたことで、この気持ちがあるんなら頑張れる。東京五輪を最後に決めれば、頑張れるんじゃないか」――。
東京五輪を最後にナショナルチームを離れる決意が、自分自身への過酷な激励だった。今持てる力すべてをかけている。
5月13~16日に香港で開催されたネイションズカップでは、世界的な名選手リー・ワイジー(香港)を破って日本人女子初のケイリンでの金メダルを獲得した。「自転車をスタートした時から公言している〝東京五輪で金メダル獲得〟」に突き進む。