【東京五輪】北朝鮮不参加“確定”で韓国が大損失「南北関係改善の契機も水の泡」

北朝鮮の不参加で韓国の思惑も水泡

韓国への影響はいかに――。国際オリンピック委員会(IOC)は8日に理事会を開催し、北朝鮮が獲得した東京五輪の出場枠を他の国・地域に再配分すると発表。北朝鮮の東京五輪参加辞退が確定した。

IOC側は、北朝鮮体育省が4月に東京五輪への不参加を表明して以降、話し合いを進めてきたが「出場枠を待つ選手、公平性のために決めなければならなかった」と今回の決断に至った経緯を明かした。

一方、韓国メディア「聯合ニュース」は「世界中から人が集まる大会に選手団や関係者を派遣し、その一部が新型コロナウイルスに感染して戻って場合、北朝鮮内での感染拡大に歯止めがかからなくなることを恐れたのでは」と報じた。

また、今回の北朝鮮の決断が韓国側にとってマイナスになるとの見方もある。同国紙「中央日報」は「北朝鮮が東京五輪に参加したときには、2018年冬季平昌五輪の時のように南北関係改善の契機にしようと考えていた韓国政府の構想も水の泡となった」と伝えた上で「韓国・日本・米国・北朝鮮が参加すれば、交渉の出口を開くことができる機会として注目されていた」と指摘した。

かねて五輪に政治を持ち込んでた韓国だが、今回の戦略は失敗に終わってしまったようだ。

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