首位快走!虎の新名物ラパンパラは「自粛しません」井上ヘッドが明言

4打数2安打1打点で勝利に貢献したマルテ

阪神は9日の日本ハム戦(札幌ドーム)に10―3で完勝。2位巨人とのゲーム差を今季最大の5とした。

開幕以来「3番・一塁」の座を守るジェフリー・マルテ内野手(29)も4打数2安打1打点で勝利に貢献。5月終盤以降、一時的な打撃不振に陥っていた背番号31だが、ここにきて本格的な復調気配を漂わせている。

マルテといえば本塁打を放った後のベンチパフォーマンス「ラパンパラ」が今や虎の新名物に。チーム、スタンドが一体となる同パフォーマンスは好評で、新グッズ「ラパンパラフェースタオル」の売り上げも好調だ。

だが日米を問わず野球界には、グラウンド上での派手な感情表現を「挑発的な行為」として良しとしない「価値観」も根強く残っている。

それでもチーム事情に詳しい関係者は「『阪神はラパンパラを〝自粛〟するつもりは一切ない』と井上ヘッドは力を込めて明言していた。『ベンチの一体感を高め、ファンを喜ばせる野球は矢野監督になってからの基本的な考え。自分や監督だけでなく選手たちも同じ思いだろう』と言っていたよ」と証言する。

阪神では和田監督が指揮を執っていた2013年に「グラティ」という同様のパフォーマンスが流行したことがあったが、一部OBを含む球団内外からの批判的な声もあって自粛。しかし、矢野監督の方針もあって、今回は前回のように自粛することはないという。

「マルテ自身もチームやファンを盛り上げるために必死に頑張ってくれている。対戦相手を挑発する意図がないことは誰が見てもわかることだと思う」(前出の関係者)

チーム内から飛び出しているラパンパラの継続宣言は、時代に即して少しずつ変わろうとしていく猛虎の新たな象徴なのかもしれない。

© 株式会社東京スポーツ新聞社