東京都議会議員選挙が6月25日に告示され、7月4日に投開票日を迎えます。
前回、2017年の都議選は、都民ファーストの会の躍進が目立つ結果となりました。
それから4年間、都議会ではどのようなことが起こってきたのでしょうか。
年ごとに出来事をまとめて振り返っていきましょう。
今回の都議選でも参考にしていただきたいこの4年間の都政の動きをお伝えします。
【2017年】都議選で都ファが大躍進!都議会第一党に
2017年7月に実施された都議選では、都民ファーストの会が大きく議席を伸ばす
前回の都議選の結果からおさらいしましょう。
都民ファーストの会・公明党・生活者ネットを含む小池知事を支持する勢力が127議席中79議席を獲得し、これらから成る都政与党が議席の過半数を占めました。
都民ファーストの会だけでもそれまでの6議席を大きく上回る55議席(追加公認含む)を獲得し、都議会第一党となりました。
一方で、自民党は選挙前の57議席から23議席へと大幅に議席数を減らしました。
10月には第48回衆議院議員選挙が実施される
10月には衆議院選挙が行われました。
このとき国会では、野党第一党であった民進党が分裂し、希望の党・立憲民主党がそれぞれ結成されていました。
国会では自民党・公明党VS希望の党・日本維新の会VS立憲民主党・共産党・社民党の構図が生まれました。
この衆院選では、自民党が単独で284議席と変わらずトップの議席数となり、連立政権を組む公明党と合わせて313議席を獲得する結果となりました。
11月には公明党が都民ファーストの会との連携関係を解消することを決定
小池百合子都知事が「希望の党」代表を辞任したタイミングで、都議会公明党は都民ファーストの会との連携を解消することを発表しました。
これにより、都議会の定数127に対して、この時点までは都民ファーストの会53議席、公明党23議席と合わせて過半数超えの76議席を維持していた都政与党ですが、都議会公明党との連携解消後の都民ファーストの会だけでは予算案などを可決できないという状態となりました。
2017年のまとめ
- 都議選が実施され、都民ファーストの会が大きく議席を伸ばした
- 小池百合子都知事が代表を務める「希望の党」が国会に登場
- 都議選では都民ファーストの会と連携していた公明党が11月に連携を解消
【2018年・2019年】豊洲市場が開場&受動喫煙防止条例開始
2018年6月、受動喫煙防止条例が可決
2018年6月27日、受動喫煙防止条例が可決されました。
面積が小さい店舗など一部は除外されますが、都内の飲食店の8割以上が条例の対象となります。
2018年10月、築地市場閉場&豊洲市場開場
築地市場の移転先である豊洲市場の土壌汚染が懸念されていた、いわゆる「豊洲移転問題」。
本来は2016年11月に豊洲市場が開場の予定でしたが、移転は延期されていました。
2年近い時を経て、2018年10月6日に築地が閉場、10月11日に豊洲が開場しました。
2019年、築地市場跡地の再開発を巡って都議会の主要会派が対立
築地市場跡地の再開発を巡った対立が都議会で起こりました。
2019年2月20日に開催された第1回定例会では、知事の方針演説が21日未明にずれ込むという事態も起きました。
都が発表した再開発の方針が前回の都議選時の公約と異なるにも関わらず、都知事が説明を避けたためです。
都は、再開発案からテーマパーク構想をなくし、国際会議場などに整備すると1月に発表していました。
2019年3月、東京都受動喫煙防止条例が施行される
2019年3月に「東京都受動喫煙防止条例」が施行されました。
学校等の施設では、特定屋外喫煙場所を設置しないように努めることが条例として定められました。
飲食店には、管理者が店内の喫煙場所の有無を識別できる標識の掲示等が求められました。
2018年・2019年のまとめ
- 築地市場が閉場→豊洲市場が開場
- 築地跡地の再開発を巡って都議会の主要会派が対立
- 東京都受動喫煙防止条例が施行された
【2020年・2021年】新型コロナウイルス流行&東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定
2020年3月24日、東京オリンピック・パラリンピック延期が決定
新型コロナウイルスの流行により、2020年開催のオリンピック・パラリンピックの開催延期が決定しました。
概ね1年以内、遅くとも2021年夏に大会を開催する意向も発表されました。
しかし、延期に伴い、追加予算が3000億円ほどかかる見込みであること等から、2020年都議会からは1年遅れの開催を前提とした決議案への反対の声も挙がりました。
2020年4月7日~5月25日、東京都で緊急事態宣言
2020年4月7日、東京都に緊急事態宣言が発令されました。
これにより、外出や出勤、イベントなどの自粛、学校の休校を始め、広く都民の生活に影響が出ました。
2020年7月5日、東京都知事選挙が実施される
任期満了に伴う都知事選が行われ、22名が立候補しました。
現職の小池百合子氏が366万票あまりを獲得し、獲得票数2位の宇都宮健児氏を280万票あまり引き離し、再選を果たしました。
都知事選の投票率は前回の59.73%を下回る55%でした。
2020年7月5日、都議会議員補欠選挙が実施される
都知事選と同じ日に都議会議員の補選も行われました。
対象選挙区は大田区・北区・日野市・北多摩第三選挙区で、各選挙区で1名ずつが当選しました。
2021年1月8日~3月21日、東京都で緊急事態宣言
東京都で、3度目の緊急事態宣言が発令されました。
宣言は延長を繰り返し、現在の宣言解除予定日は6月20日です。
都議選に向けて、2021年3月に自民党・公明党が選挙協力を発表
公明党は2017年は都民ファーストの会と連携していていましたが、2021年の都議選では自民党と手を組むことになりました。
国政と同じく、都政でも自公が連携することになりました。
2021年7月4日、任期満了により都議選実施予定
2021年7月4日、任期満了に伴う都議選が行われる予定です。
2020年・2021年のまとめ
- 新型コロナウイルスが流行、東京都では3度の緊急事態宣言
- 東京オリンピック・パラリンピックが延期に
- 公明党は都議選で自民党と連携することになった
あなたの1票が都議選の鍵を握る!?
前回の都議選からの4年間の動きをまとめました。
都政に関することでは、前回都議選での都民ファーストの会の躍進や、受動喫煙防止条例の施行、豊洲市場開場、東京オリンピック・パラリンピックの延期、新型コロナウイルスの流行による3度緊急事態宣言などさまざまなことがありました。
都議選で投票するということは、都議会の4年間を評価するということでもあります。
候補者の公約などと共に、ぜひ4年間の出来事を投票時の参考材料にしてください。
よりよい東京都の未来を作るためにも、投票所に足を運んでみてください。
(執筆協力:ゆゆ)