原爆写真展と署名活動 コロナ禍影響し別日程に 佐世保の市民団体

 長崎佐世保市の市民団体は、例年同時に実施している原爆写真展と核兵器禁止条約の批准を求める署名活動について、今年は新型コロナウイルス感染防止などのため、別々の日程で実施することにした。昨年は市と市教委に写真展の後援を求めたが、署名活動も実施する計画だったため「(署名活動は)政治的な中立性を保てない」などとして断られていた。
 写真展は原水爆禁止佐世保協議会などでつくる「原爆写真展『LOVE&PEACE』の会」が企画。写真展の会場で署名活動も実施していた。2017、20年は市と市教委に、19年は市教委に後援を求めた。だが、市などは原爆の悲惨さや平和の尊さを発信する写真展の意義を理解する一方、多様な意見がある核兵器禁止条約に関して賛同者を募る署名活動は後援できないとしていた。
 同会は8月4日、同市の島瀬公園で写真展を開く予定。新型コロナ禍も踏まえ、署名活動は切り離す方針。「広く市民にPRできる」と市などの後援を望んでおり11日、市と市教委に後援を申請した。市と市教委は「精査して判断する」などとしている。

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