【東京五輪】最大スポンサーのNBCトップが日本国民に放言「誰もがすべて忘れて楽しむ」

五輪開催に心血を注ぐNBCは日本国民のことなどお構いなし

東京五輪の放映権を持つ米放送局「NBCユニバーサル」のトップが、新型コロナ禍を不安視する日本国民に向けて「誰もがすべて忘れて大会を楽しむ」と断言した。

フランスメディア「マーケットスクリーナー」によると、同社のジェフ・シェルCEO(最高経営責任者)は金融大手「クレディ・スイス」主催のオンライン会議で、新型コロナ禍で開催反対の声が根強い東京五輪に言及。「私はロンドンに住んでいて、誰もが交通を心配していた。前回はジカ熱が心配された。だが、開会式が行われると誰もがそうしたことをすべて忘れて17日間を楽しむ。今回も同じことだ」。2012年ロンドン五輪や16年リオデジャネイロ五輪でも大会前にそれぞれ不安要素があったが、大会が始まってしまえば開催国の国民は何事もなかったかのように熱狂するとの持論を展開したのだ。

そのうえでシェルCEOは「五輪の格付けと経済性の両方についてかなり楽観的だ。スポンサー企業はそれを受け入れている」と指摘。同社は東京五輪におけるスポンサー収入について大会延期前に12億5000万ドル(約1375億円)以上になるとの見込みを示していたが「広告販売の前払いを正式に完了した」と発表。五輪の放送局として史上最高の収益になるという。

巨額マネーが転がり込む東京五輪の〝最大スポンサー〟にとっては、新型コロナ禍に苦しむ日本国民の心情など全く関係ないようだ。

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