〈動画あり〉柔道整復師がカーレーサーに 夢かなえレース参戦 上越市国府 笠原潤一郎さん

 接骨院を営みながら、幼い頃の夢だった自動車レーサーを実現した。上越市国府3の「なごみ接骨院」院長の柔道整復師、笠原潤一郎さん(45)が自動車レース「トヨタヤリスカップ」に参戦。今月5日のレースで初出場18位と健闘した。「いずれ表彰台に立ちたい」とやる気に満ちている。

なごみ接骨院の前で、愛車「ヤリス」と笠原さん。地元企業の新潟第一酒造などがスポンサーに付いている

 笠原さんが出場したのは、21年間行われた「ビッツレース」を今季引き継いだ「トヨタヤリスカップ」。JAF公認ナンバー付き車両による新しい参加型ワンメークレースとして始まった。5日に開幕し、東日本、西日本の両シリーズと特別戦を含め、秋まで全10戦の予定。

 笠原さんは柔道整復師の国家資格を取得し、平成25年8月に自宅に接骨院を開業した。一方で、子どもの頃から自動車レーサーとミュージシャンに憧れ、高校生の時はバンドを組み活動していた。現在はコロナ禍で、趣味でやっていた音楽活動ができないことから、「思い立ったらやるしかない」と、もう一つの夢への挑戦を計画した。

本業は柔道整復師。接骨院を経営する

 昨年12月に、レースに出場できる国内A級ライセンスを取得。12月に販売店に発注し、5月末に納車された。レース用に専用サスペンションやロールバー、シートなどが改良されている。10代後半に趣味で走行会に参加していて、それ以来のレースとなった。

 5日、静岡県の富士スピードウェイでシリーズ第1戦が行われ、全91台がエントリーした。笠原さんは車名「革茶屋☆越の白鳥★でいだらくんYaris」、チーム名は「ネッツ群馬ジースパイスレーシングチーム」。初参戦とは思えないドライビングテクニックを見せ、実況を驚かせた。予選A組で一時2番手に上がるなどし4位、決勝は54台中18位に食い込んだ。初出場者の中でトップとなり、「ルーキー賞」を獲得した。

第1戦、レース中の笠原さんの車。最高速度は直線で180㌔、怖さはないという(daison808提供)
第1戦、新人でトップとなり、「ルーキー賞」を獲得(TOYOTA GAZOO Racingホームページより)

 接骨院の患者からは「けがしないで帰ってきて」などと送り出された。事故を心配していた妻の秀子さん(47)も生でその迫力を体感し、「興奮しドキドキしました。応援していきたい」と後押ししている。

 次に参戦予定の西日本シリーズ第2戦は19、20の両日、三重県の鈴鹿サーキットで行われる。笠原さんは「レース中はずっと集中していたので疲れたけど、気分は最高だった。思い立ってやって良かった。もっと駆け引きを覚えて、次は入賞、できれば表彰台を目指したい。来シーズンも挑戦したい」と次なる目標を立てている。

 随時、スポンサーを募集している。問い合わせは笠原さん(電090・7223・6130、電子メールnagomibs@gmail.com)へ。

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