【MLB】ボールがくっ付く手「これは違法?」 バウアーが粘着物質取り締まりに反論

ドジャースのトレバー・バウアー【写真:ロイター】

シーズン中の突然の取り締まりに異議を唱えるバウアー

MLBを騒がせている投手の滑り止め粘着物質問題。6月下旬からはMLBが取り締まりを強化させ、違反者には10日間の出場停止処分などが科されることになる。

シーズン中の突然の取り締まりに選手たちも困惑を隠せぬ様子で、波紋が広がっている。歯に衣着せぬ発言などでも知られるドジャースの“鬼才”トレバー・バウアー投手もその1人で、自身のツイッターで不満を露わにしている。

バウアーは右肘の靱帯損傷を負ったレイズのタイラー・グラスノー投手の負傷に関連づけ「MLBがやっていることにおける巨大な問題の1つにすぎない。彼らは知っていて、わざと4年間も見て見ぬふりしてきた。そして、彼らは世間の認識を変えるために条件反射的な反応を実行している。初めから誠実さもないのに彼らが“競争の誠実性”について話すのは聞くに堪えない」とツイートした。

長きにわたって使用が黙認されてきたとされる投手の滑り止め物質の使用。バウアーは、これまで“見て見ぬフリ”をしてきながら、シーズン中に突如として取り締まりを決めたMLBを痛烈に批判した。

自ら手につくボールを披露「ご覧のようにこのボールはとても粘着質だ」

バウアーは「誤解されないように言っておくと、規約は長期的に見れば問題ないし公平を保つことに繋がるだろう。それは良いことだ」とし、粘着物質の取り締まりを行うこと自体には賛同する。ただ「シーズン途中で施行することは違う、それに誠実性はない」と、シーズン途中に突如始まることに異議を唱えた。

さらにバウアーは「ヘイ、MLB、あなたに質問がある」と綴り、1本の動画を投稿。何らかの物質により、自身の右手にボールがくっ付く映像をアップし「ちょっと楽しいゲームをしよう。これは合法? それとも違法?」と問いかけた。

実際には、この“物質”は汗とロジンを混ぜただけのもの。滑り止めとして使用されているとされる松ヤニや日焼け止め、粘着物質「スパイダータック」などは一切使われていないという。それを示した上で「ご覧のようにこのボールはとても粘着質だ。しかし、私は合法の物質だけを使っている。もし私がこれを使ったら10試合の出場停止処分を受けるべき?」と尋ねている。

米球界を揺るがしている粘着物質への取り締まり。突然のMLBの決定に、選手たちには動揺が広がっているようだ。

【動画】「これは違反?」ボールを手にくっ付けてみせるバウアーの実際の映像

【動画】「これは違反?」ボールを手にくっ付けてみせるバウアーの実際の映像 signature

(Full-Count編集部)

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