連日の“SHO TIME” エンゼルス・大谷が2戦連発の19号

本塁生還後、イグレシアス(右)に祝福された(ロイター=USA TODAY Sports)

連日の「SHO TIME」だ。エンゼルスの大谷翔平投手(26)は16日(日本時間17日)に敵地オークランドでのアスレチックス戦に「2番・DH」で出場し、2回に2試合連続の19号ソロを放ち、5回には絶妙のバント安打を決めて今季18度目のマルチ安打を達成。すかさず二盗を決めて2年ぶり3度目の2桁10盗塁を達成した。

しかし、4打数2安打1打点と奮闘するもチームは逆転負けした。17日(同18日)の本拠地でのタイガース戦で今季10度目の先発マウンドに上がり、3勝目を目指す。

連日の光速弾が飛び出したのは3―0の2回二死無走者だった。相手先発は左腕アービン。初球真ん中の84・4マイル(約136キロ)のスライダーにタイミングを崩されながらも上体を残すとバットに乗せてフルスイング。角度30度で打ち上げた打球は右翼2階席へ突き刺さった。敵地のファンをまたも驚かせた。今季3度目の2試合連続の19号で本塁打争いトップのブルージェイズ・ゲレロとこの時点で3本差とした。

打球速度110・9マイル(約178・5キロ)の光速で、飛距離435フィート(約132・6メートル)の特大弾だった。これで左腕から今季8本目だ。昨季までは3年280打席で6発だったが、今季は83打席で2本上回っている。しかも、直近の4本塁打は全て左投手から奪っており、左腕から2試合連続一発はメジャー4年目で初だ。

パワーの次はスピードだ。4―1の5回先頭はカウント1―1から大谷シフトの逆を突いて三塁前にセーフティーバント。投手アービンが処理するも楽々一塁を駆け抜けた。マルチ安打は5戦ぶり今季18度目。バント安打は今季3本目だが、警戒していても大谷の走力ならアウトにするのは難しいだろう。一死後に二盗に成功して2年ぶりのシーズン10盗塁に到達した。これでメジャー通算39盗塁となり、田口壮と並んで日本人歴代5位タイとなった。

大技に小技…、相手ベンチもうなるしかない。初回無死二塁はフルカウントからの7球目、真ん中低めのシンカーを打って遊ゴロ。2番手の右腕スミスと対戦した7回先頭は2ストライクから内角低めのカーブを二ゴロだった。

大谷の活躍で勝利ムードだったが、6回に登板した2番手の左腕ワトソンが大誤算だった。打者6人に4連打を含めて5安打1四球の6失点で逆転を許した。勝てば勝率5割復帰だったが、借金は2に増えた。チームの嫌なムードを吹き払うことができるのは大谷しかいない。先発マウンドに上がる17日の本拠地タイガース戦は100%の観客動員で行われる。多くのファンが二刀流の活躍を見るために球場に足を運ぶだろう。大歓声を力に躍動する背番号17に期待だ。

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