【東京五輪】「開催中でも宣言」「宣言中でも開催」…田村厚労相、コーツ氏〝合わせ鏡発言〟

2つの発言がクローズアップされている

東京五輪開幕まで40日を切る中、強行開催派による2つの発言がクローズアップされている。

田村憲久厚労相(56)は17日、政府のコロナ分科会後に「五輪開催中でも感染拡大しそうなら緊急事態宣言を躊躇なく出すか?」との問いに「国民の皆様の健康・命が大切でございますので、当然いついかなる時でも必要があれば緊急事態措置も含めて対応することになると思います」と発言。たとえ、開会中であっても緊急事態宣言の再発令はあり得るとの見解を示した。

これには早くも批判が殺到。ネットでは「安全ではない中で開催するということか」「著しく矛盾している」との意見が噴出している。さらに、現在来日中の国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長(71)の〝KY発言〟までぶり返されている。

コーツ氏は先月21日、大会組織委との合同会議後の記者会見で「東京に緊急事態宣言が出されても五輪を開催するのか?」との質問に対して「答えはイエスだ」と断言。この傲慢な発言に日本国民は大激怒し〝はったり男爵〟との異名まで付いた。

田村厚労相の「開催中でも緊急事態宣言」、コーツ氏の「緊急事態宣言中でも開催」――。まるで〝合わせ鏡〟のような2つの発言は「コロナの危険の中で五輪を開催」を意味する。安心安全を主張しながら、まさに究極の矛盾。来日中のコーツ氏は今、田村厚労相の発言をどんな思いで聞いているのか。

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