ソフトバンク・千賀が復帰登板 リハビリは「もっとすごくなるために、と考えられた時間だった」

三軍戦で4回無失点と好投した千賀

前半戦での復帰も見えてきている。左足首のじん帯損傷でリハビリ調整をしてきたソフトバンクのエース・千賀滉大投手(28)が17日、火の国サラマンダーズとの三軍戦(タマスタ筑後)で実戦復帰した。

4回を投げて3安打無失点。直球の最速はいきなり158キロをマークした。「まずは何事もなく終われたので一安心してます。今日はブルペンの延長という気持ちで投げましたが、ユニホームを着て、スパイクを履いて試合で投げられるということに関しては感慨深いものがありました」と振り返った。

ふくらはぎの不調で開幕に出遅れ、4月6日の日本ハム戦(札幌ドーム)で今季初登板。しかし、アクシデントに襲われた。投手ライナーを捕球した際に左足首を強くひねり、わずか1試合の登板で再びマウンドから遠ざかることになってしまった。

当初は松葉杖を使って右足1本で生活する日々。苦労はあったが、心が折れることはなかった。「つらい気持ちもありましたけど、この時間を有効活用しないわけにはいかないとすぐ切り替えられた。『もっとすごくなるために』と、いろいろ考えられた、いい時間だったんじゃないかと思う」。強い向上心を持って取り組んできたという。

その成果を見せる。「いい準備をして、今年の4月に上がったときより、いいパフォーマンスを出せるようにしたい。しっかり調整を頑張っていきたい」。次回は23日のウエスタン・阪神戦(筑後)で70球を投げる予定。このまま順調に行けば五輪ブレーク前の復帰が現実味を帯びてくることになる。

現在、チームは2位。Vへの使者となるべく、エースが復活への歩みを進めている。

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