交流戦優勝! オリックスの勢いの裏に中嶋監督の〝効率的野球〟

オリックス・中嶋監督

11年ぶり2度目の交流戦優勝を果たして意気上がるオリックスの勢いの裏には中嶋監督の〝効率的野球〟がある。

選手の自主性を重視する中嶋監督は全体練習の時間を短くし、移動休みや月曜日の投手指名練習を廃止。かつて弱いチームにありがちだった〝練習漬け〟をなくし、休日をしっかり与えることで心身のリフレッシュを優先させている。

試合前練習も全体メニューは約1時間程度で直前のシートノックもなくした。チーム関係者は「打撃練習の時に守備についてシートノックのようにしているし、効率よくやっている。時間も以前は75分間くらいだったけど、ホームもビジターも今は60分くらいで終わりですよ。それくらい試合だけに集中するということ」としており、そのため「グラウンドのスタッフや裏方さん、トレーナーも負担が軽減されている。みんなが助かっています」と周囲の評判も上々という。

結果が伴って〝高コストパフォーマンス〟につながっているというわけだが、同時に「やれ、と言われないからといってやらないと置いて行かれるだけ。早出や居残りなど足りないところは自分で考え、自主的に取り組んでいる。その意味ではすごく練習量は多い」と全体メニューが少ない分、競争意識も芽生えているという。

ケガ人が少ないことも好調の一つで「これも中嶋監督が気を使っている。疲れが出てきた選手がいたらすぐに休ませてオーダーを変えるし、外国人も抹消しながら長期離脱につながらないようやりくりしている。ジョーンズもスタメンでは苦しかったけど、代打で使って結果を出すようになった」と采配面も中嶋流の効果がテキメンだ。

おかげでチーム内のムードも明るく「今年はいけんじゃね?」との空気になってきている。まだ先は長いとはいえ、視界は良好だ。

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