スモーク電撃退団で… 西武〝イクメン単身赴任軍団〟に再注目

ギャレットは2年連続の単身赴任だ

巨人のジャスティン・スモーク内野手(34)の電撃退団が決まり、改めて西武の〝イクメン単身赴任軍団〟のあり方が注目されている。

スモークの退団理由は「新型コロナウイルスの影響で家族が来日できない状況は私にとってつらく、米国に帰国して家族と過ごすという決断をしました」という新型コロナ禍において外務省から家族の入国ビザが下りないことによる入国制限の壁だった。今年5月、8年間在籍したオリックスとの契約を解除したディクソンも同様の理由で、現在では外国人選手との契約上の新たなリスクとなっている。

一方で、家族と離れ離れになりながら〝孤軍奮闘〟する助っ人も数多く存在する。代表例が西武の助っ人5人衆だろう。ニール、ギャレット、ダーモディの3投手とメヒア、スパンジェンバーグの2野手は、いずれも妻子を米国に残して単身赴任中の身だ。

とりわけ、昨年1月に長男が誕生したギャレットは2年続けての単身赴任生活。昨年4月に夫人が日本国内の病院で長女を出産したスパンジェンバーグも今年は単身で来日した。今年1月に待望の長女が誕生したニールも家族のビザの発給を待ちながら異国での単身赴任生活を送っている。来日8年目となる子煩悩なメヒアにも5歳になる長男がおり、それぞれが同じ家族と会えない悩みを抱えながらチーム、家族のために奮闘中だ。ある球団関係者は言う。

「どんな状況でも家族といることが当たり前の環境で育ってきた彼らにとって、今の状況がどれだけ辛いかは日本人に理解できない感覚かもしれない。ただ、その辛い状況の中でも今、自分が頑張ることが長い目で見て家族の幸せにつながるという考え方もある。帰る人にも家族を思う気持ちがあるし、帰らない人にもまた同じ気持ちがある」

新型コロナ禍という特殊な状況下で、外国人選手にとって難しい状況が続いている。

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