メッツ・デグロムがIL入りを回避へ 軽めのキャッチボールも

メッツの絶対的エース、ジェイコブ・デグロムは日本時間6月17日のカブス戦で完璧なピッチングを見せていたにもかかわらず、右肩の痛みによりわずか3イニングを投げただけでマウンドを降りた。状態が心配されたものの、その試合から一夜明けて、本拠地シティ・フィールドのブルペンから出てきて、外野で軽めのキャッチボールを実施。ルイス・ロハス監督はMRI検査の結果について「投手としては普通の肩だった」と語っており、エースの故障者リスト入りを回避できる見込みとなった。

メッツはデグロムの状態について詳細を明らかにしていないが、予後は良好だという。ロハスはデグロムのコンディション不良の原因がわかっていないことを理由として慎重な姿勢を見せているものの、現時点では先発ローテーションの順番通りに日本時間6月22日のブレーブス戦に向けて準備を進めさせる方針。デグロムが一時的に離脱する可能性を問われたロハスは「それは今のアプローチではない」と現時点ですぐに故障者リスト入りさせる可能性を否定した。

また、ロハスは「メッツは最高の投手に対して過保護すぎるのではないか」との指摘を一蹴。メッツには故障を抱えた選手にプレーを継続させて故障させてしまった長い歴史があり、今季も正二塁手のジェフ・マクニールがハムストリングの違和感を抱えたままプレーを続け、最終的には1ヶ月以上の離脱を強いられている。そのような事態を再発させないために、メッツはデグロムを早期降板させるなど、万全を期しているというわけだ。

問題はデグロムのコンディション不良の原因がわかっていないことだ。今季のデグロムは登板するたびに身体の異なる箇所を痛めているが、チームドクターの見解によると、これらには関連性がなく、独立した故障である可能性が高いという。防御率0.54を誇る絶対的エースが故障者リスト入りを回避できそうなのはメッツにとって朗報だが、相次ぐ故障の原因がわからない限り、今後もデグロムのコンディションに関する問題がつきまとうことになるだろう。

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