若者たちにカリスマ的人気の米歌手ビリー・アイリッシュ(19)が〝追放〟の危機にさらされている。
米紙ニューヨーク・ポストなどは、ビリーが中国系の人たちを侮辱するスラングを使ったり、アジア人特有の英語訛りをなじる様子などを撮ったケータイアプリ「TikTok」の動画が流出し、波紋を呼んでいるのだ。
同紙によると、問題の動画はあるTikTokユーザーが今週、同アプリに投稿したもので、すでに100万回以上再生されている。
「#ビリーアイリッシュ追放」というハッシュタグが付けられた動画はビリーが問題発言したとされる場面をつなぎ合わせたものだという。動画の信ぴょう性について同紙はビリーの広報に問い合わせたが、今のところ返答はないとしている。
TikTokでは「なんてことだ。彼女はちゃんと説明しないとだめだ」「ビリーが人種差別主義者だったとしても驚かない」「ビリーはこれまでもアジア人に対して差別的だった。誰も触れなかったけどね」など、数千件に及ぶ批判コメントが殺到。「#ビリーアイリッシュ追放」のハッシュタグも拡散している。
ただ、ファンからは問題の動画が撮られたのはビリーが14歳の頃で、当時患っていたトゥレット障害によるものだと擁護している。
トゥレット障害とは神経精神疾患の一つで、小児期に発症。症状の中には卑猥語や罵倒語などを無意識に発する汚言症があるとされる。
あるファンは「まだ14歳だったんだからね。彼女はもうそんな言動をしていないのに昔の動画を引っ張り出してきて」とアンチを批判した。
当のビリーは17日、ツイッターを更新し、自身が表紙を飾った米音楽誌「ローリングストーン」最新号の写真を紹介。
同号のロングインタビューでビリーは過去を振り返り、「子供だった時に子供らしいことがしたかった。普通にショッピングモールに行けないことが嫌で腹が立った」とし、思春期にして有名人になってしまったことへの胸中を明かした。
ビリーは13歳の時、兄と共に作った曲「オーシャン・アイズ」が大ヒット。若者層を中心に大ブレークし、すでに7つのグラミーを受賞している。