【革靴のお手入れ方法】長く履きつづけるためにできる簡単なお手入れ

毎日続けたい、革靴の簡単なお手入れ方法

(1)履く前のひと手間

革靴を履いて出かける前に簡単なお手入れをしましょう。まずは豚毛のブラシでツヤを出し、ついでにホコリを払います。豚毛は靴用ブラシの中では毛が固めでコシがあり、クリームを馴染ませる用途でおもに使われています。もしくは化繊のミトンで全体をさっと拭くのもおすすめです。

(2)1日履いた後のお手入れ

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1日履いて帰ってくると、革靴には泥や砂、細かなホコリなどが付いています。このホコリは革靴を傷める原因になることがあります。なぜなら革靴は乾燥に弱く、適度な潤いや油分が必要なのですが、ホコリはそれらを吸い取ってしまうからです。

やわらかな馬毛ブラシで汚れをかき出してホコリを落としましょう。ニオイが気になるようであれば靴の中に消臭スプレーを吹きかけます。そして、可能であればシューキーパーを使って保管します。シューキーパーはおもに木で作られた、型崩れを防止するためのアイテムです。

ちなみに革靴は、1日履いたら2~3日休ませるのが定番とされています。毎日のように革靴を履く機会がある人は、3足程度を揃えてローテーションさせるのも良いかもしれません。

(3)雨に濡れてしまた後のケア

革靴は乾燥に弱いと先ほど述べましたが、水濡れも大敵です。その理由は、乾く際に革が縮み、傷みやシワ、ひび割れ、シミなどの原因となることにあります。一度傷ついてしまった革を元通りにきれいにするのは簡単ではありません。できれば雨が降りそうな日は革靴を避けましょう。

または、雨に比較的強いスエード素材やラバーソール(ゴム底)のものをおすすめします。防水スプレーもありますが完全に水を弾けるわけではありません。入り組んだ部位や縫い目からどうしても水は侵入してしまいます。

気をつけていても革靴を濡らしてしまった時は、どうしたら良いのでしょうか。

【1】靴紐がある場合は靴紐を抜き取り、革靴全体をやわらかい布などで拭き取ります。ゴシゴシこするのではなく、トントンと押さえるようにしてやさしく布をあてます。

【2】中敷きを入れている場合は外し、湿気取りに丸めた新聞紙などを詰めて、風通しの良い日陰で乾燥させます。新聞紙は濡れ具合にもよりますが、2~3時間を目安に取り替えます。

【3】一晩乾燥させたら、型崩れ防止にシューキーパーを入れ、さらに乾燥させます。

【4】最後に、次に紹介する丁寧なお手入れをして仕上げます。急いでいるからといって、ドライヤーで乾燥させるなどすると急激に革が縮んでしまいます。仕方がないものとあきらめて、ゆっくり乾燥させましょう。

革靴を長持ちさせる、月に1回の簡単お手入れ方法

(1)ブラッシングで汚れを落とす

10回ほど革靴を履いたら、特別なお手入れをします。先程述べたように2~3日休ませながら履くのが理想なので、頻度としては月に1回程度ということになります。といっても、方法は簡単です。

まず靴紐がある場合は靴紐を外し、馬毛ブラシを使っておもだった泥やホコリを落とします。この時見逃しやすいのが、コバ(靴底がはみ出しているフチの部分)や、ベロ(靴紐を通すパーツ)の裏側です。ホコリがたまりやすい部分なので、念入りに行います。

(2)汚れがひどいならクリーナー

次に、全体の汚れがひどい場合は靴用クリーナーをつけ、布や雑巾などでやさしく拭き取ります。クリーナーには、汚れや古くなったクリームを落とす効果があります。クリーナーで拭いた革靴は、表面が保護されていない素の状態です。

(3)クリームで表面を保護

靴クリームは油分を補給し、色を補う役割があります。革靴の元の色にあったカラーを選びましょう。指先に乗る程度の少量を手にとり、布を使って薄く伸ばします。

(4)さらにブラシで磨く

豚毛ブラシを使って磨いていきます。微細な毛がクリームを革に馴染ませ、ツヤを出す働きをします。

(5)乾拭きして完成

ブラシで磨き終えた革靴は、余分なクリームが残っている状態です。最後にきれいな布を指先にまきつけ、クルクルと細かく円を描くように動かして、いらない油分を拭き取ります。防水スプレーをかけて完成です。簡単に丁寧なお手入れができました。

靴の中の掃除も忘れずに

靴全体は月に1回のお手入れでOKですが、半年~1年に1回程度は靴の中の掃除も行いましょう。靴の中にもホコリや砂粒、靴下の繊維などがたまっていくため、意外と汚れています。ニオイやカビの原因にもなるため、忘れずケアしましょう。割り箸などの細い棒の先に布切れを巻き、輪ゴムで止めたものがあると簡単で便利です。見えないつま先部分までしっかりと汚れをかき出せます。中敷きやソール(靴底)の寿命も1年程度とされているので、時期が来たら交換・修理することをおすすめします。

まとめ

簡単な革靴のお手入れ方法についてご紹介しました。お気に入りの革靴は、せっかくだからなるべく長く履きたいですよね。ものにもよりますが、革靴は大事に履けば2年から6年ほど愛用できます。紹介したお手入れの中でも大切なのは、履いて帰った後のお手入れです。こまめに汚れを落として適切に保管するだけでもかなり違ってくるので、ぜひ試してみてください。

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