【なでしこジャパン】FW岩渕真奈 このタイミングで「なでしこの10番」を引き継いだ理由

今までは8番を着けていたFW岩渕真奈

なでしこジャパンのFW岩渕真奈(28=アーセナル)が、東京五輪の10番を託された。これまでもコンスタントに活躍し、いつエースナンバーを背負ってもおかしくなかったが、なぜこのタイミングだったのか。

10日の国際親善試合ウクライナ戦、13日の同メキシコ戦はFW籾木結花(25=レイン)が10番を付けていたが、18日に発表された東京五輪メンバーでは岩渕が10番。オンライン会見に臨んだ高倉麻子監督(53)は「やはり、なでしこジャパンの象徴の10番と言えば、澤(穂希)さん。彼女のあとに10番を背負う選手にはとても重い意味がある。岩渕は、(高倉ジャパン)発足当時からその候補の一人ではあった」と振り返る。

ただ、澤さん引退後はMF阪口夢穂や椛木らが担ってきた中、岩渕には大役は回ってこなかった。それでも指揮官は、この機会に10番とした理由をこう説明した。「岩渕の持っている潜在能力を考えたら、10番を託すなら成熟したときだなと思っていた。8番を背負ってもらいながら、彼女の成長を待っている中で、最近のパフォーマンスや、合宿中の言動で強い自覚を感じて、10番を託しても責任を果たしてくれると感じた」

なでしこ復権を証明する金メダル獲得へ岩渕には、これまで以上に責任がのしかかってくるが、高倉監督は「この東京五輪という大きな舞台で、彼女がチームの浮き沈みを背負って立つぐらいの気迫で、10番を背負って躍動してくれることを期待している」と新10番へ信頼を寄せた。

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