大谷翔平が日本人初のHRダービー出場 公式サイトも速報で伝える

投打にわたる「二刀流」の活躍で今季のメジャーリーグを大いに盛り上げている大谷翔平(エンゼルス)は、打席で類稀なるパワーを発揮しているが、そのパワーを武器にホームラン・ダービーで球界を代表するスラッガーたちと競い合うことになった。日本時間6月19日、大谷は自身のSNSでホームラン・ダービー(日本時間7月13日にクアーズ・フィールドで開催)に出場する予定であることを発表。日本出身の選手がホームラン・ダービーに出場するのは今回が初めてである。

大谷のホームラン・ダービー出場をメジャーリーグ公式サイトは「速報」としてトップページで大々的に扱っている。大谷のホームラン・ダービー出場を伝えるニュースのなかでは、大谷が現在メジャー3位となる19本塁打を放っていること、大谷が2016年に日本プロ野球のホームラン・ダービーで優勝した経験があることなどが紹介されている。

エンゼルスのジョー・マドン監督は今週初め、「私は他の人々ほど反対しているわけではない。私はただ、(終わりがなく無限に打つような)現在のホームラン・ダービーの制度があまり好きではないだけだ。もっといい方法があると思う。(今の制度では)疲労困憊になってしまう。でも、彼がどのように思っているか聞いてみたい。彼は正直に言うだろうからね。出場するかしないかを強制するようなことではないと思う」と語り、制限時間内に何度でもスイングできる現在のホームラン・ダービーの制度への懸念を示しつつも、出場を大谷の意思に任せることを明らかにしていた。

今季の大谷はここまでチームの69試合中67試合に出場。打者としては打率.270、19本塁打、47打点、10盗塁、OPS.969、投手としては10先発で3勝1敗、防御率2.70、奪三振率12.32をマークし、日本時間6月15日に行われたファン投票の中間発表ではアメリカン・リーグ指名打者部門の1位にランクインした。このままいけば、ホームラン・ダービーに加えてオールスター・ゲームの本戦にも出場することになるが、マドンは次のように語り、スケジュール次第ではあるものの、大谷の「二刀流」にゴーサインを出している。

「(オールスター・ゲームでの「二刀流」は)素晴らしいことだと思う。あとは彼のスケジュール次第だね。(オールスター・ゲームでの登板は)1イニングだけだからね。スケジュール的に可能であるならば、私は反対することはしない。今季ここまで、彼のスケジュールはとても順調だし、投球イニング数も球数もかなり順調にきている。今後、オールスター・ゲームまでのあいだに劇的な変化があるとも思わない。あとは彼自身がどのように感じ、どう考えるかだと思う」

今年のホームラン・ダービーへの出場を表明したのはメジャーリーグ全体で大谷が初めて。大谷以外には、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)やフェルナンド・タティスJr.(パドレス)、ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)といった若きスター選手たちの出場も予想されている。

今季の大谷は本塁打の平均飛距離(419フィート=約127.7メートル)でメジャー5位にランクイン。また、最長本塁打は自己最長の470フィート(=約143.3メートル)を記録し、こちらも今季メジャー5番目の数字である。メジャー屈指のパワーを誇る大谷が「打者天国」として有名なクアーズ・フィールドで何十本ものアーチを架ける姿が今から非常に楽しみだ。

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