カラオケパブ女性店長殺害で56歳客逮捕 防犯カメラ外し証拠隠滅図る?

カラオケパブ「ごまちゃん」が入居する雑居ビルの出入り口

狙いは証拠隠滅か――。大阪市北区のカラオケパブ「ごまちゃん」で経営者の稲田真優子さん(25、顔写真=インスタグラムから)が殺害された事件で、大阪府警は18日に殺害容疑で、常連客で会社員の宮本浩志容疑者(56)を逮捕した。同容疑者は「店には行ったが、やっていない」と容疑を否認している。

府警によると、14日、稲田さんは床に血まみれで倒れているところを発見され、その場で死亡が確認された。首は複数回刺され、胸の傷は肺を貫通。腹部の傷は肝臓に達していた。傷は体の前面に集中し、身を守ろうとした際にできる傷もあった。あおむけで横たわる稲田さんの顔には白いタオルがかけられていた。店は施錠されていたが、鍵は見つかっていない。

さらに新事実も判明。事件当時、店内の天井に設置され、犯行時の状況を記録していたとみられる「ネットワークカメラ」が外れた状態で見つかっていたことが分かった。さらには録画した内容を保存する記録メディアもカメラの中になかった。
このカメラはインターネットに接続され、設置者が店内の様子を遠隔地から確認できるもの。府警は同容疑者が証拠隠滅を図ろうとした疑いがあるとみて調べを進める。

捜査関係者によると稲田さんは周囲に「熱狂的に言い寄ってくるしつこい客がいる」などとストーカー被害に悩まされていたことを告白。店にも同容疑者が頻繁に訪れ、同容疑者の感情的な態度が他の客の迷惑になるようなこともあったという。

同店が入るビルの防犯カメラには同容疑者が出入りする様子が写っていたが、ネットワークカメラに犯行当日の様子が記録されているとなれば、事件解明が大きく進展するだけに、その行方が注目される。

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