長崎のNPO 無料で日本語学習支援 コロナ禍、在留外国人支えたい

 新型コロナ禍の影響で失業するなど困難を抱える在留外国人を語学面で支援しようと、長崎市のNPO法人「フリースクールクレイン・ハーバー」(中村尊代表)は、県内在住の外国人を対象に無料で日本語の学習支援を実施する。
 中村代表によると、感染拡大で雇い止めに遭うなど経済的に困窮する外国人の話を聞き、「親が大変だと子どもにしわ寄せが来るのでは」と懸念。「あさひ日本語学校」(長崎市)にも県内在住の外国人から「失業して困っている」「日本語が分からない」などの相談が寄せられていると知り、語学支援でサポートができないか考えたという。
 学習支援は、一般財団法人「未来基金ながさき」が10年以上出し入れがない金融機関の休眠預金を活用して助成。委託を受けた同校の教員が日本語を教える。
 講座は、失業や収入減少だけでなく困り事があって日本語を上達させたい県内の外国人を対象に、週3日開催。日本語能力試験(JLPT)対策やビジネスマナー講座、子育て支援などを実施する。ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を活用し、必要があればタブレット端末を貸し出す。定員10人。
 中村代表は「最初にしわ寄せが来るのはマイノリティーの方々。不便なく長崎で生活できるようにサポートしたい」としている。
 問い合わせは同校(電095.894.1007、メールアドレスinfo@asahi-jls.jp)。

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