【全日本】宮原 エースの決意「50周年の来年、3冠王者で武道館!」 26日初の新王者決定巴戦

宮原はやり残した「宿題」を仕上げるつもりだ

全日本プロレスのエース・宮原健斗(32)が新たな時代を築く。諏訪魔(44)の3冠ヘビー級王座返上により、史上初の「3冠王座決定巴戦」(26日、東京・大田区総合体育館)の開催が決定。宮原はジェイク・リー(32)、青柳優馬(25)と王座を争う。「宮原時代」第2章の幕開けを宣言した最高男は、来年の団体創立50周年イヤーに向け〝聖地〟帰還を目標に掲げた。

急転直下の3冠戦出撃だ。大田区大会では当初、王者の諏訪魔が「チャンピオン・カーニバル」覇者ジェイクとのV8戦を行う予定だったが、19日に新型コロナウイルスの陽性判定が出たため欠場に。本人の意向でベルトも返上された。

この危機に立ち上がったのが宮原だ。同大会では青柳との世界タッグ王者としてV4戦に臨む予定だったが、青柳とともに名乗りを上げ、ジェイクを入れた3人で新王座を争うことになった。宮原は「これはね、運命だと思っているので。俺以外は誰もいないと思うし、プロレスの神様からのメッセージだと思う。全日本のエースのプライドをお見せしたい」と表情を引き締める。

同会場は1989年4月18日にジャンボ鶴田がインターナショナルヘビー、PWFヘビー、UNヘビーを統一した地。しかもベルトを管轄するPWFのドリー・ファンク・ジュニア会長(80)の計らいで、宮原がPWF、ジェイクがインター、青柳がUNの旧ベルトをそれぞれ持ってリングに立つ。

宮原は「第2章のスタートですね。2016年からほぼほぼベルトを持っていたのは僕ですし、引っ張ってきた自負がある。やっぱり宮原健斗の元にくるんだなって」としみじみと語る。

16年2月に同王座史上最年少となる26歳11か月で初戴冠し、4度ベルトを巻いた。昨年2月には川田利明が持つ最多連続防衛記録に並ぶV10を達成したが、王者として〝宿題〟が残っている。

「来年の50周年は俺じゃなきゃいけないってことです。分かりやすく言えば、ビッグマッチで宮原健斗がチャンピオンとしてメインを締める。やっぱり日本武道館ですね。僕の中で全日本の歴史と伝統が息づく場所と言っているので、そこは外せないんじゃないですか。王者時代、そこにたどり着けてないので」

かつて全日本のビッグマッチと言えば最大年7回開催された日本武道館大会だったが、04年2月22日大会を最後に行われていない。「日本武道館は全日本プロレスがあるべき場所です。全日本がやらなきゃいけないことなんですよ、業界を盛り上げるために。そのために大田区でチャンピオンに返り咲かなきゃいけない」と気合を入れたエースが再び王道マットの中心に立つ。

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