【東京五輪】インドスポーツ相激怒「差別だ」 選手団3日間“強制隔離”は大きなハンデ

選手村にも入れない

もはや国際問題だ。東京五輪・パラリンピック組織委員会がインドなどに示した厳しい検疫方針に、インドオリンピック委員会(IOA)に続き、同国スポーツ相も猛抗議だ。

組織委員会は新型コロナウイルスの新たな変異株が流行するインドなど11か国からの選手団について、入国後3日間は選手村に入らず、他国の代表と練習試合を行わないなど厳格な検疫を科す意向。インドメディア「ファーストポスト」などが報じたところによると、これに対し同国のキレン・リジジュ青少年・スポーツ相は記者会見で「五輪憲章にのっとり、五輪参加国への差別はあり得ない。インドや他国に対して差別的なルールがある場合、対処する必要がある。検疫や、選手の準備に悪影響を及ぼす決定は、私たちは受け入れられない」と非難。

IOAに対し、組織委員会へ懸念を伝えるよう指示するとともに「インド大使館を通じても、我々は主催者に懸念を伝えている」と明かした。

すでにIOAのナリンダー・バトラ会長らは「3日間は選手がピークに向かう必要がある時間。練習エリアに他の選手が常に存在するのであれば、インド選手はどこで練習するのか。この3日間は非常に無駄になる。インドの選手にとって非常に不公平」と組織委員会側へ抗議の書簡を送付している。

他国からも苦情が殺到しそうなこの問題。大臣からもクレームが来た主催者側の対応が注目される。

© 株式会社東京スポーツ新聞社