【東京五輪】インド株が拡大の英国 日本に入国時の検疫措置緩和を要求

英国の要求にどう対応するのか

インド変異株の拡大が深刻化している英国が、東京五輪の入国時に検疫措置の制限緩和を日本に要求している。

英国ではワクチン接種により一時感染者数が激減したが、最近になってインド変異株が猛威をふるい感染が再び急拡大。英政府は人口の大半を占める南部イングランドでの規制解除を21日から予定していたが、7月19日に約1か月延期することを表明した。

こうした事態を受けて、東京五輪の英国選手団も窮地に陥っている。英メディア「ユーロスポーツ」は「英国代表のアスリートは、東京五輪のため日本に到着してから6日間の厳しい検疫が必要になる。英国での変異株の増加は、選手団が(アスリート向けの特例措置ではなく)現状のまま検疫しなければならないことを意味する。英国は現在日本のレッドリストに載っているからだ」と報道。インド変異株の深刻化により英国選手団に特例措置が適用されない可能性を指摘した。

そこで英国オリンピック委員会(BOA)が動いた。「BOA関係者は、7月1日に設定された日本政府による方針で制限が緩和されることを望んでいる」と隔離措置などを適用しないよう日本側に要求。BOA関係者は「国際オリンピック委員会(IOC)および東京五輪組織委員会と積極的な対話を続けている」と語っており、IOC側も「変異種の影響を受ける国々も、彼らの側で追加の措置を講じることを誓約している。彼らは最大数の人々がワクチン接種を受けることを保証している。問題があれば当局が定めた規則に従うが、もっとできることはある。これが代表団に約束したことだ」と制限緩和へ道筋を付けている。

インド変異株の拡大は日本でも危惧されており、英国選手団の求めに応じて制限緩和となれば波紋を呼びそうだ。

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