「性教育はハードルが高い」という人のための本! 小学生向け性教育本で "思春期のもやもや"を攻略しよう!

株式会社小学館クリエイティブは、 『もやもやラボ キミのお悩み攻略BOOK!』を6月23日に発売。 本書は、 思春期を迎えた小学校高学年の児童が抱える性の悩みなどに答える。 著者はYouTubeで性教育を発信しているシオリーヌ。

「性教育=生殖や性行動のこと」だけではない

コロナ禍の10代妊娠相談件数増加や生理の貧困など、 ここ数年子どもの「性」や性教育に関するニュースを耳にする機会が増えた。 その背景には、 日本の性教育が遅れているという現状がある。国際的な性教育の枠組みとして、 国連教育科学文化機関(ユネスコ)が公開している「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」がある。 その内容は、 生殖や性行動だけではなく、 人間関係や人権、 ジェンダー、 価値観など多岐にわたり、 ヨーロッパ各国や中国・韓国・台湾などでは、 このガイダンスを踏まえた性教育を進めている。

ガイダンスでは、 9~12歳の段階で、 どのように妊娠するのか、 避けるための具体的な方法(避妊法)にはどんなものがあるかを知ることが目標とされているが、 日本の学習指導要領では、 中学校でも性交・避妊は扱わないことになっている。日本では「寝た子を起こすな」という風潮があるがが、 早い段階から隠さずに適切な性教育を受けた場合、 性交年齢は早まらず、 むしろ慎重になるという研究結果も。

「性教育はハードルが高い」という人のための本

「性教育」は自分のことを守り、 相手を尊重することを学び、 子どもたちが自分で正しい選択ができるようになるためのもの。ただ、 そう理解して性教育の必要性を感じていても、 やはりハードルが高いと感じる、 とくに思春期を迎えた子どもに面と向かって性の話はしづらい、 というご家庭も多いだろう。そこで、 本書はあえて「性教育」とはうたわずに、 思春期の悩みに答えるというかたちをとり、 子どもたちやその保護者の手に取りやすさを重視。 「思春期を攻略する」というコンセプトでゲームの攻略本をイメージしたカバーデザイン、 そのカバーを外すとどんな内容の本かわからない表紙、 という仕様になっている。

思春期のお悩み55個にシオリーヌがアドバイス

著者は、 助産師や思春期保健相談士の資格をもち、 精神科思春期病棟での勤務経験がある。 そこで感じた子どもたちの不安やYouTubeに寄せられる相談をもとに、 思春期に抱える悩みを55個選んでいる。Q&A方式で友だちや親との関係、 身体の成長に関する疑問、 人には聞きづらい悩みなどを扱い、 またジェンダーや生理のしくみなど「これは大事!」というポイントはコラムでしっかりと解説。子ども自身が自分で読めるのはもちろん、 子どもに相談されたときの参考にもなりますので、 保護者の方にも読んでいただきたい一冊。

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