【欧州選手権】世界最強ストライカー・レバンドフスキ散る「3得点の報酬はあまりにも少ない」

レバンドフスキは涙を止めることができなかった(ロイター)

サッカーの欧州選手権第13日(23日=日本時間24日)、E組ポーランドのエースFWロベルト・レバンドフスキ(32=バイエルン・ミュンヘン)のユーロは悲しみとともに幕を閉じた。

1次リーグ突破に向けて、スウェーデン戦の勝利が最低条件のポーランドにとって、エースにかかる期待は大きかった。そして、そのエースも持てる力は出し尽くした。だが、足りなかったのは「勝利」という結果だけだった。

前半2分に失点し、主導権を握られた。17分のレバンドフスキのヘディングシュートがクロスバーを直撃。こぼれ球を再度ヘディングでめらったが、またもクロスバーに嫌われた。後半14分に2点目を献上。それでもあきらめないエースは21分、MFジエリンスキのスルーパスに反応して1点を返すと、39分にはペナルティーエリア内で素早い反転からのシュートを放って同点ゴールを奪った。

だが、終了間際のアディショナルタイム4分に痛恨の失点。そのままタイムアップの笛を聞いたレバンドフスキは欧州サッカー連盟(UEFA)の公式サイトのインタビューに「敗退は悲しいし、失望している。持てるものは出したが、今大会は運がなかった。私はチャンスを生かせなかったが、他のライバル選手たちはゴールを決めていた。今日だって、私の2つのシュートがクロスバーをたたいていた。私にとって最高の大会にはならなかった。(今大会通算)3得点したが、その報酬はあまりにも少ない」と答えた。

個人では昨季の欧州チャンピオンズリーグで得点王に輝き、チームも欧州クラブ王者に導いた。だが、代表では2018年ロシアW杯で同組の日本の後塵を拝して敗退したのに続き、今大会も輝けなかった。「世界最強ストライカー」の夏はむなしく過ぎていった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社