佐渡汽船株式会社(新潟県佐渡市)の高速カーフェリー譲渡決定を受けて、上越市の村山市長がコメント「補助金を返還してもらいたい」

取材に答える上越市の村山秀幸市長

佐渡汽船株式会社(新潟県佐渡市)は25日、同日開催した取締役会で、高速カーフェリー「あかね」をスペインの海運会社に30億5,000万円(帳簿価格は24億900万円)で譲渡することを決議した、と発表した。これを受けて、上越市の村山秀幸市長は25日、にいがた経済新聞社の取材に応じ、「売却額は約30億円と聞いているが、上越市はあかねに約2億5,000万円の補助金を出している。佐渡汽船には全額ではないにしろ返還してもらいたいと話してある」と話した。

また、第1四半期連結決算で約16億4,000万円の債務超過となっている佐渡汽船について、「上越市が1,000万円や5,000万円の規模で資本注入してもあまり効果がないので、資本注入はしない。資本を持っている新潟県ですら赤字を補填するという考えはないので、上越市はなおさらだ。佐渡汽船との話し合いになるが、資本的なものではなく、小木―直江津航路に対して違う形の補助になる」と話した。

佐渡汽船は昨年から新潟県や上越市、佐渡市と協議を進め、小木―直江津航路で高速カーフェリー「あかね」からジェットフォイル「ぎんが」へ変更するなど赤字幅を縮小し債務超過の解消に向けた取り組みを加速している。

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