立民・山井和則議員が政府の五輪選手村対策に警鐘「選手村のなかで別途隔離は理論的に無理がある」

山井和則衆院議員

田村憲久厚労相(56)は25日、東京五輪・パラリンピックが開催される東京都で新型コロナウイルスの感染者が増加していることを受けて「緊急事態というものを我々は、再度、発動することも十分念頭に置いています」と話した。

成田空港で新型コロナ感染が確認された東京五輪ウガンダ選手団は、インドで猛威を振るデルタ株だった。大阪府泉佐野市の職員らは濃厚接触者と認定された。

田村氏は「バブルに入る選手と自治体職員が、そもそも接触してもらっては困る」と、各自治体に改めて周知する意向を示した。

厚労省は、検疫で来日する選手らの感染が判明した場合、濃厚接触の疑いがある人を別の専用バスで合宿先まで運ぶことを検討している。

立憲民主党の山井和則衆院議員(59)は24日に厚労省で行われたぶら下がり取材で「インド株の可能性がある選手をね、濃厚接触者とわかって地方自治体が選手を受け入れなくてはいけないのはね、私は(政府の)考え方に無理があると思う」と指摘した。

立民コロナ対策本部は、東京五輪で来日する国際オリンピック委員会(IOC)委員らの定めた「プレーブック」で、入国後14日以内であっても個室のある飲食店で食事することが認められていることに対し「五輪特別扱いで、感染が拡大しかねない」として見直しを要求している。

「今後、各国から来日した選手は、選手村に入ります。内閣府との話しではね、選手村に濃厚接触者の隔離施設と、濃厚接触者かもしれない人の隔離施設2箇所作るといいます。選手村のなかで別途隔離するのは、理論的に無理があります」(山井氏)

政府は野党の見直し要求に応えるのか。

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