糸魚川市長選投票依頼発言 市選挙管理委員会 事実関係調査へ 副市長と部課長に 15人程度から聞き取り

 4月18日に執行された糸魚川市長選で、藤田年明副市長(62)が部課長らに現職候補の米田徹市長に投票を依頼したとされる事案に対して、同市選挙管理委員会(吉岡隆行委員長)は25日、市役所内で緊急の委員会を開いた。委員4人と書記長(総務課長)ら事務局職員3人が出席し、今後の対応を協議した。非公開で行われた。

糸魚川市選挙管理委員会が藤田副市長の公職選挙法違反の疑いについて対応を協議した

 同日の委員会で、事実関係について藤田副市長をはじめ、副市長が「頼むね」と声掛けをしたとされる部課長ら個々に聞き取り調査をすることを決めた。現時点で部課長らは15人程度を対象とし、日時や場所、どのように言われたか、副市長はどのように話をしたかをそれぞれ聞き、食い違いがあるかないかを確認する。委員と書記長、書記長補佐の計6人で行う。日程調整をし、なるべく早いうちに始めたいとする。

 公務員等の地位利用による選挙運動は公職選挙法で禁止されている。委員会終了後に報道各社の取材に応じた吉岡委員長は、「問題は公選法に抵触するかどうか。最終的には司法の判断になると思うが、まず事実関係をはっきりしたい。言い分に相反するものが出てきたとしても委員会に調査権はない」と話した。警察にも相談しており、聞き取り調査の情報は報告するとしている。

© 株式会社上越タイムス社