築90年の古民家にカフェ 「しまばら湧水館」に7月1日オープン

湧水庭園に面するカフェスペース=島原市、しまばら湧水館

 長崎県島原市の豊富な湧水を象徴する築約90年の古民家「しまばら湧水館」(新町2丁目)に7月1日、カフェがオープンする。観光施設を市から委託され管理運営する島原観光ビューローは「水の音の調べを聞きながら飲食できる場として活用し、島原観光の魅力アップにつなげたい」とPRする。
 観光客向けの無料休憩所として開放していたスペースに設けた。26日まで2日間、プレオープンする。しまばら湧水館は、国の登録有形文化財に2014年登録。観光名所「鯉(こい)の泳ぐまち」一帯の通りに面した木造平屋で、1935年に商人が自邸として築造した。入り母屋造り桟瓦(さんがわら)ぶきで、池のある湧水庭園を眺められる座敷などがある。島原名物「寒ざらし」の調理体験の場としても活用され、年間3千~4千人ほどの利用実績がある。

昭和初期の建築で趣のある「しまばら湧水館」

 カフェの開設に向けて厨房(ちゅうぼう)を新たに設けるなど準備を進め、4月からテークアウトを先行して開始。4部屋をカフェとして使用する。座席数は約20。「かんざらし」(400円)や「湧水仕立てドリップコーヒー」(同)などカフェ内で計9品を提供する。
 同社の小山千佳子部長は「観光客だけでなく、地元の人にも親しまれるカフェにしたい。まち歩きを楽しみつつ立ち寄ってもらい、庭を眺めながらゆったり穏やかな時間を過ごしてほしい」と語った。
 営業時間は午前9時~午後5時半。飲食の提供は午前10時~午後4時。問い合わせはしまばら湧水館(電0957.62.8102)。

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