【全米女子プロ】渋野日向子は2オーバー57位 五輪へ望みつなぐ予選突破

渋野は57位で予選を突破(ロイター=USA-TODAY-Sports)

【ジョージア州ジョンズクリーク25日(日本時間26日)発】女子ゴルフのメジャー「全米女子プロ選手権」(アトランタアスレチックC=パー72)2日目、初日93位と出遅れた渋野日向子(22=サントリー)は、1イーグル、2バーディー、2ボギーの70で回り、通算2オーバーの57位で予選突破。東京五輪逆転出場へわずかな可能性を残した。首位は通算11アンダーのネリー・コルダ(22=米国)。

カットラインを下回る通算4オーバーで迎えた、池越えの18番パー5は確実に刻むマネジメントでいく方針だった。だが午前8時38分と早いスタートだった渋野が最終ホールを迎えた時点では、このホールをバーディーで通算3オーバーとしても、予選通過の圏内に入れるかは微妙。そんな状況とあって、果敢に2オンを狙うと右10メートルにオン。これをジャストタッチで沈めるイーグルでこの日のラウンドを締めた。

起死回生のイーグル締めだが、「アンダーを出すしかないと思ってた」との思いとは裏腹に、この日はなかなか流れをつかめなかった。1番でバンカーから寄せきれずにボギーとしてしまう。その後はパーを重ね続けると、12番パー5で大ピンチが訪れた。3打目を池に落とし、ほぼ同じ場所のドロップゾーンから打った5打目はピンを大きくオーバーした地点にキャリー。このままズルズルとスコアを落としてしまうかと思われた。

ところがスピンが効いたボールは傾斜をカップに向かって吸い寄せられるミラクルパーで流れを引き寄せた。「ボギーでいいと思っていたら、すごい入り方をしてくれた。パーセーブできたのが大きかった」。すると続く13番は6メートルを決めて初バーディー。16番で1つ落としたものの、17番パー3は右1・5メートルに乗せてバーディーを奪い返す。そして18番パー5のイーグルにつなげて予選通過をつかんだ。

渋野は「なかなか流れが来なかったけど、イーグルが取れてよかった。明日があるのがうれしい。あと2日悔いのないように」と決勝ラウンドへの意気込みを語った。今週の結果で決まる東京五輪の日本代表争いで現在は4番手。上位2人以内に入るには今大会で単独5位以上になるのが条件と決して楽ではないが、あと2日で奇跡を起こせるのか。2019年全英女子オープンチャンピオンの意地を見せたいところだ。

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