<レスリング>オリンピック2階級制覇を目指すアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア)は決勝を負傷棄権…アリ・アリエフ国際大会

 

前進のための後退となるか、オリンピック2階級制覇を目指すアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア)

 男子フリースタイル97kg級でオリンピック2階級制覇を目指すアブデュラシド・サデュラエフが、6月25~27日にロシア・カスピスクで行われた「アリ・アリエフ国際大会」に出場。決勝まで勝ち進んだが、負傷のため、チームドクターの判断で棄権した。

 ロシアの男子フリースタイル代表選手は今月中旬の「サッサリ国際大会」(イタリア)に出場し、オリンピック前の最後の実戦練習を行ったが、同選手は体調不良で出発直前に遠征を中止。代わりにロシア国内での大会に出場した。

 1回戦でロシア選手、2回戦でイラン選手を破ったサデュラエフは、3回戦で2018年世界ジュニア選手権優勝のマゴメドカン・マゴメドフ(ロシア)を9-6で破り、準決勝も昨年の「ヤリギン国際大会」(ロシア)の覇者、ウラジスラフ・バイチェフ(ロシア)を5-1で破った。

 決勝は、2016年リオデジャネイロ・オリンピック2位、今回のアジア予選2位のマゴメド・イブラヒモフ(ウズベキスタン)と対戦予定だったが、負傷箇所が完治していないことを理由に棄権。オリンピックに備えることにした。

 同選手は86kg級でリオデジャネイロ・オリンピックを制したあと階級を上げ、2017年世界選手権決勝でカイル・スナイダー(米国=リオデジャネイロ・オリンピック97kg級王者)に黒星を喫したが、その後は2018・19年世界選手権を制するなど負け知らず。今回、大事をとって不戦敗を選んだ。さて東京オリンピックは?

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