ペッパー先生に「大雨災害」学ぶ 神奈川・秦野の末広小

ジェスチャーを交えて授業を行うペッパー=秦野市立末広小

 大雨による災害について理解を深めてもらおうと、神奈川県秦野市教育委員会は28日、市立末広小学校(同市末広町)で人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を活用した防災教室を行った。5年生約90人が「ペッパー先生」から注意点を学び、事前の備えについて考えた。

 同市では2019年10月の台風19号による大雨で、河川の増水などで被害が出た。これを受け、市教委は大雨の知識や対策を学ぶ防災教育を重視している。

 ペッパーが教室に設置された大型スクリーンに映し出される河川の氾濫や土砂災害などについて説明。大雨をもたらす積乱雲が発達する仕組みなども紹介した。大雨の脅威を伝える映像を目の当たりにした児童からは驚きの声が漏れた。

 ペッパーはジェスチャーを交えて、ハザードマップであらかじめ危険な場所を確認しておくなどの備えの大切さを伝えた。

 授業後、木村依知佳さん(11)は「ペッパーの説明は分かりやすかった。山坂の多い秦野は危険な場所がたくさんあると思うので、ハザードマップを見るようにしたい」。戸塚龍佑君(10)も「通学路にある金目川の水位を確認し、万が一の時に避難する方法を家族と話し合いたい」と話した。

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