横浜市長選 水産仲卸社長の坪倉氏が出馬表明 「山下ふ頭を食の拠点に」

坪倉良和氏

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、市中央卸売市場内の水産仲卸業社長坪倉良和氏(70)が29日、無所属で立候補すると表明した。

 同市役所で会見した坪倉氏は、市民参加と情報公開を通して政治の透明性を高めることで「地方分権の見本となる理想の自治を目指す」と出馬理由を語った。

 大きな争点の一つであるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜港・山下ふ頭への誘致に関しては、「経緯が不明瞭」と反対の立場を表明した。同ふ頭に市場機能を置き、市民や観光客らが訪れる食の拠点を提案。子どもが食育を学ぶ場や料理教室を開設するとした。

 政策の実現のために政治家、行政、企業、市民からなる「横浜未来創造会議室」の設立を目指すという坪倉氏は「誰でも挑戦できる街にしたい」と訴えた。

 坪倉氏は横浜市神奈川区出身。東京農業大中退。横浜魚市場卸協同組合理事。

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 市長選には横浜市立大教授の山中竹春氏(48)が立憲民主党の推薦で立候補を表明しているほか、元国家公安委員長兼内閣府特命担当相の小此木八郎氏(56)=衆院神奈川3区、自民党=が出馬を表明。横浜市議の太田正孝氏(75)、動物保護団体代表理事の藤村晃子氏(48)、元衆院議員の福田峰之氏(57)がそれぞれ無所属での立候補を表明している。

 現職の林文子市長(75)は態度を明らかにしていない。

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