ブルージェイズがマーリンズと2対2のトレード シンバーらを獲得

まもなく6月の戦いも終わりを迎えるが、7月末のトレード期限に向けていよいよ各球団が動き始めた。日本時間6月30日、ブルージェイズはジョー・パニック内野手とマイナーのアンドリュー・マキンベイル投手をマーリンズへ放出してアダム・シンバー投手、コリー・ディッカーソン外野手、金銭を獲得するトレードが成立したことを発表。なお、ディッカーソンは故障中(左足の打撲)のため、移籍決定後すぐに10日間の故障者リストに登録されている。

ブルージェイズはブルペンに不安を抱えており、今回のトレードの目玉は今季33試合に登板して防御率2.88をマークしているリリーフ右腕のシンバーとみられる。サブマリン右腕のシンバーは今季34回1/3で21奪三振という数字が示すように、多くの三振を奪うことのできる投手ではないものの、変則投法からの安定したコントロールを武器にハードヒットを打たせず、特に右打者に対して好成績を残している。チャーリー・モントーヨ監督は「彼は我々のブルペンを大いに助けてくれるだろう」とシンバーの活躍に期待を寄せている。

ディッカーソンは今季62試合に出場して打率.260、2本塁打、14打点、OPS.699を記録。過去にシーズン20本塁打以上を3度マークし、レイズ時代の2017年にはオールスター・ゲームに選出された。通算打率.282、OPS.816という数字が示すように、コンディションさえ万全ならば打線の中軸を任せることもできる強打者だ。ただし、今月中旬に左足を故障して離脱しており、戦列復帰の見込みは立っていない。

マーリンズは内野のバックアップとしてパニックを獲得。ジャイアンツ時代の2015年にオールスター・ゲームに選出された経験があり、今季は42試合に出場して打率.246、2本塁打、11打点、OPS.644をマークしている。また、マキンベイルは2019年ドラフト37巡目(全体1107位)指名でブルージェイズに入団した24歳の右腕であり、今季はマイナー2階級で合計15試合に登板して2勝2敗、防御率2.55と安定したピッチングを見せている。なお、ディッカーソンの放出により、有望株ヘスス・サンチェスがレフトのレギュラーに固定されることになりそうだ。

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